暑かった夏も過ぎ、ようやく秋の気配が感じられる今日この頃です。毎年、秋にはハワイの食べ物についていろいろ書かせて頂いていますが、今回はタロをご紹介します。

ハート形のタロの葉
ハート形のタロの葉

タロは古代ハワイアンが移住の際に、ハワイに持ち込んだ植物の一つです。ハワイ語では「カロ」と言いますが、「タロ」と言ってもハワイでは通じますし「TARO」という表記もよく見かけるので、ここではタロと言うことにします。タロはハワイアンの伝統的な食物です。地下に育つ球茎、いわゆる「イモ」の部分だけでなく、葉も肉や魚を包んで蒸す料理「ラウラウ」に使ったり、シチューの具材に使ったりします。でも、タロと言えばやはり「イモ」から作るポイを連想するでしょう。今年の4月にマウイ島のタロ・フェスティバルをご紹介しましたが、タロ・フェスティバルではポイを作るデモンストレーションが行われ、ポイができる過程をじっくり見ることができました。

蒸したタロからポイを作る
蒸したタロからポイを作る

力が必要なので、ポイを作るのは男性の仕事、と言われていますが、フェスティバルの会場でもポイの作り手は全員男性です。足の間に置いた板の上で、蒸したタロイモを石の杵で潰します。潰しながら少しずつ水を足すのは、餅つきに似ていますが、餅つきと違ってタロをひっくり返したりはしません。作り方は人によってやや違いますが、板の上でタロをリズミカルに叩きながら、潰しのばして作るようです。杵は重く、タロも次第に粘り気を帯びてくるので、なるほどこれは力仕事ですね。出来上がったポイを、試食させてもらいました。作ったばかりのポイは色が紫なことを除けば、見た目も食感もお餅にそっくりです。作りたてのポイはわずかに甘く、食べやすく感じました。

作りたてのポイ。添えられた赤い物は(おそらく)ワイルドミートのジャーキー
作りたてのポイ。添えられた赤い物は(おそらく)ワイルドミートのジャーキー

ポイは、ハワイのスーパーなどでも売っています。ルアウなどでも提供されることがあるので、食べたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。ポイは作ってから時間が経つと、発酵して酸味をおびてきます。出来立てのような甘味はなく、酸っぱくてドロドロした紫のナニカ、という感じです。実は私は、この発酵したポイがニガテ。私だけではなく、ポイが苦手な方は結構いらっしゃるようですが、タロは栄養価が高くてカロリーは低め、最近話題のグルテンも含んでいません。ハワイではポイを、離乳食や病人食にもしているほどのスーパーフードです。ポイは苦手だけれど、せめてタロを使ったものを食べてみたいぞ。

ハワイアン・プレートの発酵したポイ(右前)
ハワイアン・プレートの発酵したポイ(右前)

と、言うわけでタロを使った食べ物をご紹介しましょう。カウアイ島のハナレイには、美しいタロ畑が広がる野生保護区があります。このハナレイで栽培したタロを、使ったメニューを食べられるのが、ハナレイ・タロ・アンド・ジュース・カンパニーのフードトラックです。フードトラックは、ハナレイのメイン・ストリート沿いに出店していますが、カウアイ・コミュニティ・カレッジで開かれるファーマーズ・マーケットでも、お店を見かけました。フードトラックでは、ラウラウやカルアピッグ、ポイなどのハワイアン・フードのランチプレートや、タロを使ったベジタブル・バーガーが食べられます。ハナレイでちょっと小腹が空いたなあ、と言う時には、タロ入りスムージーとタロ・モチ・ケーキがぴったりでしょう。甘さ控えめのタロ入りのスムージーは、タロが入っているせいか、思ったよりもおなかいっぱいになります。タロ・モチ・ケーキも控えめな甘さで、出来立てのポイを思い出すような食感と味でした。

タロ入りスムージーと、タロ・モチ・ケーキ
タロ入りスムージーと、タロ・モチ・ケーキ

注意していると、ハワイでタロ入りの食べ物をよく見かけます。タロ入りのパンケーキ粉は、ハワイ土産のもはや定番ではないでしょうか。ハワイでは、タロが入っているパンも見かけます。ハワイ島のプナルウ・ベイク・ショップの名物の一つは、タロ入りのスイート・ブレッドです。「プナルウ」という地名の入ったパン屋さんですが、お店があるのはプナルウよりも更に南の、ハワイ島最南端の町ナアレフ。コナからボルケーノへ南回りでドライブする時には、一休みするのにとてもいいお店です。生地が紫のタロ入りスイート・ブレッドはちょっと大きいかな、という方には、タロ入りマラサダがおやつにちょうどいいかも。そういえばハワイ島に展開するスーパーマーケットのKTAでも、タロ入りマラサダを買ったことがあります。

生地が薄紫のタロ入りのマラサダ。これはKTAで購入したもの
生地が薄紫のタロ入りのマラサダ。これはKTAで購入したもの

タロそのもの、と言った食べ物もあります。以前「ハワイのスナック菓子を囲んで」でスタッフのみなさんと試食した、ハワイ・アイランド・グルメ・プロダクツのタロ・チップスは、タロを使ったポテトチップスのようなお菓子です。紫の筋が入ったタロ・チップスは、油も塩も控えめの、ヘルシーで素朴な味。そもそも戦争中に、ポテトチップスの原料となるジャガイモが不足したため、代用品としてタロを使ったタロ・チップスを作った、という歴史があるお菓子です。今では、ヒロの名物の一つになっています。私はヒロの本店まで買いに行きましたが、ハワイ島ではスーパーマーケットでもタロ・チップスを見かけます。

ヒロにあるハワイ・アイランド・グルメ・プロダクツ
ヒロにあるハワイ・アイランド・グルメ・プロダクツ

他にもハワイにはタロを使った食べ物がたくさんあります。ハワイの伝統食で、健康にもいいタロを食べましょう!

HANALEI TARO & JUICE CO.
5-5070A Kuhio Hwy, Hanalei, KAUAI

PUNALU’U BAKE SHOP
95-5642 Mamalahoa Hwy Naalehu, BIG ISLAND

KTAは、ハワイ島に展開するスーパーマーケットですが、私がタロ入りマラサダを購入したのは
KTA WAIKOLOA VILLAGE
68-3916 Paniolo Ave.Waikoloa Village, BIG ISLAND

HAWAII ISLAND GOURMET PRODUCTS
717 Manono, Hilo, BIG ISLAND

タロを食べよう!http://www.holoholo.world/kawaraban/wp-content/uploads/2018/09/hawaibiyori240.jpghttp://www.holoholo.world/kawaraban/wp-content/uploads/2018/09/hawaibiyori240-150x150.jpgNOPUハワイ日和カロ,タロ,ハワイ,ポイ暑かった夏も過ぎ、ようやく秋の気配が感じられる今日この頃です。毎年、秋にはハワイの食べ物についていろいろ書かせて頂いていますが、今回はタロをご紹介します。 タロは古代ハワイアンが移住の際に、ハワイに持ち込んだ植物の一つです。ハワイ語では「カロ」と言いますが、「タロ」と言ってもハワイでは通じますし「TARO」という表記もよく見かけるので、ここではタロと言うことにします。タロはハワイアンの伝統的な食物です。地下に育つ球茎、いわゆる「イモ」の部分だけでなく、葉も肉や魚を包んで蒸す料理「ラウラウ」に使ったり、シチューの具材に使ったりします。でも、タロと言えばやはり「イモ」から作るポイを連想するでしょう。今年の4月にマウイ島のタロ・フェスティバルをご紹介しましたが、タロ・フェスティバルではポイを作るデモンストレーションが行われ、ポイができる過程をじっくり見ることができました。 力が必要なので、ポイを作るのは男性の仕事、と言われていますが、フェスティバルの会場でもポイの作り手は全員男性です。足の間に置いた板の上で、蒸したタロイモを石の杵で潰します。潰しながら少しずつ水を足すのは、餅つきに似ていますが、餅つきと違ってタロをひっくり返したりはしません。作り方は人によってやや違いますが、板の上でタロをリズミカルに叩きながら、潰しのばして作るようです。杵は重く、タロも次第に粘り気を帯びてくるので、なるほどこれは力仕事ですね。出来上がったポイを、試食させてもらいました。作ったばかりのポイは色が紫なことを除けば、見た目も食感もお餅にそっくりです。作りたてのポイはわずかに甘く、食べやすく感じました。 ポイは、ハワイのスーパーなどでも売っています。ルアウなどでも提供されることがあるので、食べたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。ポイは作ってから時間が経つと、発酵して酸味をおびてきます。出来立てのような甘味はなく、酸っぱくてドロドロした紫のナニカ、という感じです。実は私は、この発酵したポイがニガテ。私だけではなく、ポイが苦手な方は結構いらっしゃるようですが、タロは栄養価が高くてカロリーは低め、最近話題のグルテンも含んでいません。ハワイではポイを、離乳食や病人食にもしているほどのスーパーフードです。ポイは苦手だけれど、せめてタロを使ったものを食べてみたいぞ。 と、言うわけでタロを使った食べ物をご紹介しましょう。カウアイ島のハナレイには、美しいタロ畑が広がる野生保護区があります。このハナレイで栽培したタロを、使ったメニューを食べられるのが、ハナレイ・タロ・アンド・ジュース・カンパニーのフードトラックです。フードトラックは、ハナレイのメイン・ストリート沿いに出店していますが、カウアイ・コミュニティ・カレッジで開かれるファーマーズ・マーケットでも、お店を見かけました。フードトラックでは、ラウラウやカルアピッグ、ポイなどのハワイアン・フードのランチプレートや、タロを使ったベジタブル・バーガーが食べられます。ハナレイでちょっと小腹が空いたなあ、と言う時には、タロ入りスムージーとタロ・モチ・ケーキがぴったりでしょう。甘さ控えめのタロ入りのスムージーは、タロが入っているせいか、思ったよりもおなかいっぱいになります。タロ・モチ・ケーキも控えめな甘さで、出来立てのポイを思い出すような食感と味でした。 注意していると、ハワイでタロ入りの食べ物をよく見かけます。タロ入りのパンケーキ粉は、ハワイ土産のもはや定番ではないでしょうか。ハワイでは、タロが入っているパンも見かけます。ハワイ島のプナルウ・ベイク・ショップの名物の一つは、タロ入りのスイート・ブレッドです。「プナルウ」という地名の入ったパン屋さんですが、お店があるのはプナルウよりも更に南の、ハワイ島最南端の町ナアレフ。コナからボルケーノへ南回りでドライブする時には、一休みするのにとてもいいお店です。生地が紫のタロ入りスイート・ブレッドはちょっと大きいかな、という方には、タロ入りマラサダがおやつにちょうどいいかも。そういえばハワイ島に展開するスーパーマーケットのKTAでも、タロ入りマラサダを買ったことがあります。 タロそのもの、と言った食べ物もあります。以前「ハワイのスナック菓子を囲んで」でスタッフのみなさんと試食した、ハワイ・アイランド・グルメ・プロダクツのタロ・チップスは、タロを使ったポテトチップスのようなお菓子です。紫の筋が入ったタロ・チップスは、油も塩も控えめの、ヘルシーで素朴な味。そもそも戦争中に、ポテトチップスの原料となるジャガイモが不足したため、代用品としてタロを使ったタロ・チップスを作った、という歴史があるお菓子です。今では、ヒロの名物の一つになっています。私はヒロの本店まで買いに行きましたが、ハワイ島ではスーパーマーケットでもタロ・チップスを見かけます。 他にもハワイにはタロを使った食べ物がたくさんあります。ハワイの伝統食で、健康にもいいタロを食べましょう! HANALEI TARO & JUICE CO. 5-5070A Kuhio Hwy, Hanalei, KAUAI PUNALU’U BAKE SHOP 95-5642 Mamalahoa Hwy Naalehu, BIG ISLAND KTAは、ハワイ島に展開するスーパーマーケットですが、私がタロ入りマラサダを購入したのは KTA WAIKOLOA VILLAGE 68-3916 Paniolo Ave.Waikoloa Village, BIG ISLAND HAWAII ISLAND GOURMET PRODUCTS 717 Manono, Hilo, BIG ISLANDハワイの自然・文化・歴史、ライフスタイルを語る