明けましておめでとうございます。

長らく休載を続けているあいだに、新しい年になってしまった。
時間の流れていく速度が速すぎて、びっくりしてしまう。
昨年もあいかわらずに旅の多い一年だった。
今年はさらに旅に出かける時間が多くなりそうな気配。
「ワンコがほしい~」とこのところ言い続けては、「そんなに旅ばかりしているのに、どうやって世話するの?」とウォーレン(ダンナさん)に突っ込まれている。
1ヶ月を越す、短いとは言いがたい旅を年に何度か繰り返していると、「そんなに家を空けているんじゃ、落ち着かないでしょう」「理解のあるダンナさんだね」などなど、いろいろなコメントをいただくものである。
これを「世間の声」と言うのだろうか。
言われてみれば、たしかに落ち着かない暮らしなのかもしれない。
言われてみれば、理解のあるダンナさんなのかもしれない。
けれど、落ち着きのある暮らしって、なんだろう。
理解のあるダンナさんって、どう言うことだろう。
と改めて考えてみたりすると、なかなかに興味深い。
大人ふたりとネコ一匹の私たちの暮らしは、穏やかで平和に満ちている。
ともかく、私たちは今年もまた私たちのスタイルで、楽しくてやっていけたらなと思っている。
そして、今の私が旅にご縁があるのであれば、その時間を思いきり楽しみたいと思っている。

さて、そういう暮らしの中でも、カウアイで「これだけは欠かせない」という習慣の一つがフラの年末年始の行事「冬至の儀式」である。過去の「カウアイ日記」でも何度か触れていると思うけれど、「冬至の儀式」はフラ・ライフにとっては年末年始にあたるもので、その年の各自のフラへの関わり方を決めるような役目も持つ。
日本の感覚で言うと、”一年の計は元旦にあり” と言ったところだろうか。
最近は略式になってきた感もあるけれど、何年か前まではなかなかにキビしく、厳かなムード漂うのが「冬至」の日であった。

  • 絶対に始まりの時間に遅れてはいけない
  • 衣裳、インプリメンツ、レイなど必要なものを忘れたら儀式参加は中止
  • 夕方6時以降から儀式そのものが始まる真夜中までは、私語禁止
  • 夕方6時以降から翌朝6時までは、儀式フード以外の飲食はなし

などなど、時間にルーズで、私語の多い私を緊張させる決まりがたくさんあったものだ。
儀式への集合時間は、クムによって各個人にお知らせが来る。
「Come at 6pm」(夕方6時に来なさい)と言ったようなメールがひと言、来る。
いちばん早い集合グループが夕方6時、つぎのグループが夜中12時。次が朝3時、最後のグループが朝6時。言われた時間にその場所に集う。
自分のほかにその時間に誰が来るのかなどは考えないで、ただ言われた時間に来なさいと言うもの。
儀式をする場所は毎年変わる。これは星座との関係で、特にスバルの位置との関係でクムが決定するものだ。

言われた場所に時間通りに行くと、すでにクムがその場にいて座っている。
ちなみに私のクムは、自慢じゃないけれど、いわゆる”時間に正確な人”ではない。
かと言って時間にルーズと言うわけでもなく、カラダのリズムで動きなさいと普段は言っている。
時計の針には従わなくていいと言い張る、そう言う人から「絶対に遅れてはいけない」と釘を刺されるのだから緊張してしまう。たいがいのことには緊張しない私でも、緊張する。

集合場所に行っても言葉はあまりない。クムの目の動きや、ジェスチャーで言われた場所に座る。
そこには自分と同じ集合時間を言われたメンバーが集まっている。
夕方6時のメンバーは、フラに大きなコミットメントをしなさいとクムが思うメンバー。
夜中12時は、フラよりも優先させることがあるとクムが思うメンバー。
朝3時は、自分で優先すべきことを優先して、その先にフラを置きなさいとクムが伝えたいメンバー。
朝6時は、自分が負うKuleana(クレアナ=責任)がないメンバー。
と言う感じだろうか。各グループにどんな役割りがあるのかを、クムが明確に話すことはない。
各時間ごとに違う話をするクムの言う言葉を聞いて、各自が理解していくのみである。

それから、毎年変わるものの一つに「レイ」がある。
どんな植物で、レイポー(頭につけるレイ)、レイアイ(首につけるレイ)、クペエ(手足首につけるレイ)を作るかが変わって行く。どの植物でレイを編むかはクムのその年のインテンションなどが込められているようだ。
今年は、「La’i (ライ=ハワイ語でティーリーフ)」のみを使用したレイになった。
レイポーがグリーンのLa’i。ウニキ(各段階の卒業の儀式)をしたメンバー、そのトレーニング中にあるメンバーがフル(鳥の羽)レイ。
クペエがグリーンのLa’i。レイアイが赤、黄、茶色のLa’i。
茶色のLa’i の葉をレイに使うのは初めてのこと。どんな意味がそこに込められているのかは私にはわからない。

レイ・メイキングの前に積んだLa’i を積んで準備する
レイ・メイキングの前にLa’i を庭で摘んで準備する
今年のレイ、赤・黄・茶色のレイアイと、グリーンのクペエ
今年のレイ、赤・黄・茶色のレイアイと、グリーンのクペエ

この日がタイミングだと思ったメンバーには、衣装が渡されることもある。
衣裳が持つ意味については、また書ける機会にと思うけれど、渡される衣装ももちろんクムからのメッセージになる。

今年の幕開けは、カウアイ島の西「ケカハ・ビーチ」で行われた。
これでもかっ!と言うほどの満天の星空の下、たくさんの流れ星を見ながら、新しい年を迎えることができた。
蒼くてキラキラした球体の中にすっぽりと包み込まれるような時間。
今年の儀式は、何度も何度も、何度も何度も空を見上げた。吸い込まれそうに美しい星空だった。

今年の初日の出。ビーチに向かう道中には満月が空に浮かんでいた
今年の初日の出。ビーチに向かう道中には”スーパームーン”と呼ばれる満月が空に浮かんでいた

儀式が終わり、朝6時の朝陽までは仮眠をとったり、私の場合だとフラシスターとずっと話していたりする。
朝6時に「朝陽を迎える」時間を終えると、12時間の儀式は終了となる。

私はたいがい家には帰らないで、その足である場所に直行する。
「Starbucks(スターバックス)」である。(笑)
太古の時代からほとんど変わらないであろう夜の空や、夜の海が鳴らす波音に包まれて、タイム・トリップしたような時間のあとに、ここに向かう。
現代の時間しか漂わないこのカフェと、カフェインに触れて、私的にはここで冬至の儀式が終わる。
完徹で海風にさらされて、日常とは少し違う心とカラダで飲むコーヒーは、なぜか格別な味がする。
ちょっと特別な時間にトリップしてきましたよ~と言う感覚で、スタバのコーヒーを飲む。

さて今年はどんな出来事や、出会い、再会がやってくるのだろう。
”新しい年明け”に今年もまたワクワクできる自分であることに、心からの感謝を捧げたい新年の始まりである。
みなさんの新年が、健やかな心身に恵まれた日々でありますように。
今年もはりきっていきましょう。

星空に包まれた、冬至の儀式http://www.holoholo.world/kawaraban/wp-content/uploads/2018/01/kauai232.jpghttp://www.holoholo.world/kawaraban/wp-content/uploads/2018/01/kauai232-150x150.jpgミノリ エヴァンスカウアイ日記カウアイ,ケカハビーチ,ハワイ,フラ,レイ,儀式,冬至明けましておめでとうございます。 長らく休載を続けているあいだに、新しい年になってしまった。 時間の流れていく速度が速すぎて、びっくりしてしまう。 昨年もあいかわらずに旅の多い一年だった。 今年はさらに旅に出かける時間が多くなりそうな気配。 「ワンコがほしい~」とこのところ言い続けては、「そんなに旅ばかりしているのに、どうやって世話するの?」とウォーレン(ダンナさん)に突っ込まれている。 1ヶ月を越す、短いとは言いがたい旅を年に何度か繰り返していると、「そんなに家を空けているんじゃ、落ち着かないでしょう」「理解のあるダンナさんだね」などなど、いろいろなコメントをいただくものである。 これを「世間の声」と言うのだろうか。 言われてみれば、たしかに落ち着かない暮らしなのかもしれない。 言われてみれば、理解のあるダンナさんなのかもしれない。 けれど、落ち着きのある暮らしって、なんだろう。 理解のあるダンナさんって、どう言うことだろう。 と改めて考えてみたりすると、なかなかに興味深い。 大人ふたりとネコ一匹の私たちの暮らしは、穏やかで平和に満ちている。 ともかく、私たちは今年もまた私たちのスタイルで、楽しくてやっていけたらなと思っている。 そして、今の私が旅にご縁があるのであれば、その時間を思いきり楽しみたいと思っている。 さて、そういう暮らしの中でも、カウアイで「これだけは欠かせない」という習慣の一つがフラの年末年始の行事「冬至の儀式」である。過去の「カウアイ日記」でも何度か触れていると思うけれど、「冬至の儀式」はフラ・ライフにとっては年末年始にあたるもので、その年の各自のフラへの関わり方を決めるような役目も持つ。 日本の感覚で言うと、”一年の計は元旦にあり” と言ったところだろうか。 最近は略式になってきた感もあるけれど、何年か前まではなかなかにキビしく、厳かなムード漂うのが「冬至」の日であった。 絶対に始まりの時間に遅れてはいけない 衣裳、インプリメンツ、レイなど必要なものを忘れたら儀式参加は中止 夕方6時以降から儀式そのものが始まる真夜中までは、私語禁止 夕方6時以降から翌朝6時までは、儀式フード以外の飲食はなし などなど、時間にルーズで、私語の多い私を緊張させる決まりがたくさんあったものだ。 儀式への集合時間は、クムによって各個人にお知らせが来る。 「Come at 6pm」(夕方6時に来なさい)と言ったようなメールがひと言、来る。 いちばん早い集合グループが夕方6時、つぎのグループが夜中12時。次が朝3時、最後のグループが朝6時。言われた時間にその場所に集う。 自分のほかにその時間に誰が来るのかなどは考えないで、ただ言われた時間に来なさいと言うもの。 儀式をする場所は毎年変わる。これは星座との関係で、特にスバルの位置との関係でクムが決定するものだ。 言われた場所に時間通りに行くと、すでにクムがその場にいて座っている。 ちなみに私のクムは、自慢じゃないけれど、いわゆる”時間に正確な人”ではない。 かと言って時間にルーズと言うわけでもなく、カラダのリズムで動きなさいと普段は言っている。 時計の針には従わなくていいと言い張る、そう言う人から「絶対に遅れてはいけない」と釘を刺されるのだから緊張してしまう。たいがいのことには緊張しない私でも、緊張する。 集合場所に行っても言葉はあまりない。クムの目の動きや、ジェスチャーで言われた場所に座る。 そこには自分と同じ集合時間を言われたメンバーが集まっている。 夕方6時のメンバーは、フラに大きなコミットメントをしなさいとクムが思うメンバー。 夜中12時は、フラよりも優先させることがあるとクムが思うメンバー。 朝3時は、自分で優先すべきことを優先して、その先にフラを置きなさいとクムが伝えたいメンバー。 朝6時は、自分が負うKuleana(クレアナ=責任)がないメンバー。 と言う感じだろうか。各グループにどんな役割りがあるのかを、クムが明確に話すことはない。 各時間ごとに違う話をするクムの言う言葉を聞いて、各自が理解していくのみである。 それから、毎年変わるものの一つに「レイ」がある。 どんな植物で、レイポー(頭につけるレイ)、レイアイ(首につけるレイ)、クペエ(手足首につけるレイ)を作るかが変わって行く。どの植物でレイを編むかはクムのその年のインテンションなどが込められているようだ。 今年は、「La’i (ライ=ハワイ語でティーリーフ)」のみを使用したレイになった。 レイポーがグリーンのLa’i。ウニキ(各段階の卒業の儀式)をしたメンバー、そのトレーニング中にあるメンバーがフル(鳥の羽)レイ。 クペエがグリーンのLa’i。レイアイが赤、黄、茶色のLa’i。 茶色のLa’i の葉をレイに使うのは初めてのこと。どんな意味がそこに込められているのかは私にはわからない。 この日がタイミングだと思ったメンバーには、衣装が渡されることもある。 衣裳が持つ意味については、また書ける機会にと思うけれど、渡される衣装ももちろんクムからのメッセージになる。 今年の幕開けは、カウアイ島の西「ケカハ・ビーチ」で行われた。 これでもかっ!と言うほどの満天の星空の下、たくさんの流れ星を見ながら、新しい年を迎えることができた。 蒼くてキラキラした球体の中にすっぽりと包み込まれるような時間。 今年の儀式は、何度も何度も、何度も何度も空を見上げた。吸い込まれそうに美しい星空だった。 儀式が終わり、朝6時の朝陽までは仮眠をとったり、私の場合だとフラシスターとずっと話していたりする。 朝6時に「朝陽を迎える」時間を終えると、12時間の儀式は終了となる。 私はたいがい家には帰らないで、その足である場所に直行する。 「Starbucks(スターバックス)」である。(笑) 太古の時代からほとんど変わらないであろう夜の空や、夜の海が鳴らす波音に包まれて、タイム・トリップしたような時間のあとに、ここに向かう。 現代の時間しか漂わないこのカフェと、カフェインに触れて、私的にはここで冬至の儀式が終わる。 完徹で海風にさらされて、日常とは少し違う心とカラダで飲むコーヒーは、なぜか格別な味がする。 ちょっと特別な時間にトリップしてきましたよ~と言う感覚で、スタバのコーヒーを飲む。 さて今年はどんな出来事や、出会い、再会がやってくるのだろう。 ”新しい年明け”に今年もまたワクワクできる自分であることに、心からの感謝を捧げたい新年の始まりである。 みなさんの新年が、健やかな心身に恵まれた日々でありますように。 今年もはりきっていきましょう。ハワイの自然・文化・歴史、ライフスタイルを語る