ビショップ博物館は「フリア・アノ」という特別展示開催中!
ホノルル、ビショップ博物館では、現在、特別展示である“Hulia ‘Ano : Inspired Patterns” 「フリア・アノ」が10月16日まで開催されています。

反復、複雑、力強さはハワイアンの芸術表現の代表的な特徴だそうで、カパ(樹皮布)に施された模様、イプ(ひょうたん)に描かれた絵、マットに編みこまれた模様、刺青などにはハワイアンの図柄が反映されています。「パターンの芸術」という視点から、ミュージアムの貴重な収蔵品と共に、それぞれの模様、パターンのインスピレーションの元となった自然界に見られる身近なものを展示。その模様や工芸品が生まれた経緯を知り、自然との暮らしに密着したハワイアンアートを感じることが出来る特別展示です。実際にパターン作りを体験できるコーナーもあり、トライしていただくと楽しいですよ。

フリア・アノの特別展示はJ.M.ロングギャラリーにて開催中
フリア・アノの特別展示はJ.M.ロングギャラリーにて開催中

「Pawehe」という幾何学模様と、これに自然(Ano) の植物などからのモチーフなどのインスピレーションを取り入れて作られているのものが、ハワイアンの伝統的な美しい図柄になっています。木の皮をなめして、幾何学模様を描いているカパ(タパ)が代表的なものです。このカパは、ビーターという型を使い作られていました。ハワイに宣教師が来てから、生地が伝えられましたが、それ以前はこのカパがハワイの生地代わりだったと言われています。
染料は植物から使われていました。

カパに模様を付けるビーター
カパに模様を付けるビーター
幾何学模様が描かれたカパ
幾何学模様が描かれたカパ

フェザーアートというのもハワイの伝統的工芸です。ハワイでは一番位の高いチーフや王だけが身にまとえるというフェザーで作られたケープやヘルメットがあります。鳥の羽は力のある人間の象徴でした。この特別展示にもフェザーアートの展示があります。今回の展示に貢献した5名のコンテンポラリーアーティストのプロフィールも紹介されています。
びっくりしたことに、私の古い知り合いのカヴィカ・ラムさんがフィーチャーされていました。嬉しくて何回もパネルを読んでしまいました。彼もアロハ航空のフライトアテンデントで、以前何回か一緒にお仕事しています。機内で時間のある時に、ギャレーの中で私はハワイアンキルト、彼はフェザーレイを作っていたのを覚えています(笑)。すでに亡くなってしまったアンティポレットが彼の師で、その時のフェザーアートに対するパッションは素晴らしいものでした。今回彼の大作が展示されています。ハワイ島のチーフからキャプテンクックが授与したケープが、昨年237年振りにハワイの地に戻って来ました。後でこのケープについてはお話しますが、このケープからインスピレーションを受け、新しく展示用のケープを作られたとのことです。
モア(チキン)、ネーネーハオレ(かも)のフェザー、バーラップ(黄麻布)、ひも、糸を使い作られたということです。素晴らしい作品でした。

私の知り合いカヴィカ・ラムさんのパネル
私の知り合いカヴィカ・ラムさんのパネル
Cape:  Ka Makana o Kanehoalani by Kawika Lum
Cape:  Ka Makana o Kanehoalani by Kawika Lum
Cape:  Ka Makana o Kanehoalani by Kawika Lum
Cape:  Ka Makana o Kanehoalani by Kawika Lum

先ほど237年振りにハワイに帰って来たという伝説のケープですが、やっと私も見ることが出来ました。こちらはビショップ博物館でドーセントをされ、私達と一緒にハワイ州観光局のキュレーターでもある浅沼さんから、ハワイアンにとってどれだけ大切なケープであるかと聞いていたので、とても感動しました。
「ahu ula」という鳥の羽のケープと「mahiole」という鳥の羽のヘルメットは、実は1778年にキャプテンクックがハワイ諸島を発見し、1779年にハワイ島を訪れた時に、当時のハワイ島の王であったKalani Opuuにより、プレゼントされたものです。キャプテンクックはその後、殺害されてしまいましたが、ケープとヘルメットはそのまま本国イギリスに持ち帰られました。その後、ニュージーランドの博物館に保管されていたそうですが、この度、ハワイの人の熱意でしばらくの間、ハワイ、ビショップ博物館に貸していただけることになったのです。2016年3月に237年振りに戻ったケープとヘルメットは、ハワイの人達にとっては神様のような存在なので、大切に保管されるということです。

Ahu ula
Ahu ula & Mahiole

そして最後に3枚展示してあるハワイアンキルトについてお話しましょう。
一枚目は「カパ・クイキ」と表時してありますが、こちらは木の皮のカパではなく、その昔は大きなベッドサイズのキルトのことを「カパ・クイキ」と呼んでいました。その当時は小さいキルトはなく、大きなキルトしか存在しませんでした。ブルーグリーン地にクリームのアップリケをのせた「ピカケとチューブローズ」。このキルト作品はハンナ・クウミニラニ・カミングスが1978年に作られたキルトです。キルトの前にはこの2つの植物の押し花が飾ってあり、この植物(花)からインスピレーションを得て、描かれたデザインということがわかります。伝統的なハワイアンキルトはエコーイングキルトという水の波紋のようなキルトがデザインのまわりに施されます。「Pua」というハワイ語の意味も記載してあります。一般的には花という意味がありますが、9つもの意味がある言葉です。

ピカケ&チューブローズのベッドサイズのハワイアンキルト:Quilted by Hannnah Kuumililani Cummings
ピカケ&チューブローズのベッドサイズのハワイアンキルト:Quilted by Hannnah Kuumililani Cummings

二枚目も「カパ・クイキ」ですが、「カイウラニの扇とフェザー」というデザインです。デザインはメリーアン・ケカウラ・パラウアレロ・ミュラー作。
このデザインのモチーフになったヤシの葉で作られた扇も飾ってあり、この扇のインスピレーションを受け、作られたデザインです。「Pe Ahi」というハワイ語は扇という意味もありますが、他の意味も書かれています。
また一枚目に比べ、キルティングの施し方が違います。一枚目はデザインを輪どるエコーイングキルトでしたが、こちらは斜め状にキルティングがしてあります。年代的にはこの斜めの幾何学模様のようなキルティングは年代が早いと言われています。

カイウラニの扇とフェザーのキルト:Designed by Mary Ann Kekaula Palaualelo Muller 1984年スーダーコレクションより
カイウラニの扇とフェザーのキルト:Designed by Mary Ann Kekaula Palaualelo Muller 1984年スーダーコレクションより
クローズアップして見ると斜め状にキルティングが施されている:Designed by Mary Ann Kekaula Palaualelo Muller 1984年スーダーコレクションより
クローズアップして見ると斜め状にキルティングが施されているのがわかります。:Designed by Mary Ann Kekaula Palaualelo Muller 1984年スーダーコレクションより

三枚目も「カパ・クイキ」です。「ハレー彗星記念の年の思い出」キルトという名前が付いています。クアヒネ・カマラウにより作られた1910年くらいの作品です。「ヘレ・レイ、ヘレ・レイ」というハワイ語は落ちるとか、広がると言った意味があります。展示されているネットのようなあやとりのようなひもからのインスピレーションもあったということでしょう。全体にエコーイングキルトが施されたクリーム地に紺の伝統的なキルトです。
3枚の古いキルトを見るだけで、私達キルターは幸せになります。是非10月16日までにこの3枚のキルトを実際に見て下さいね!

ハレー彗星記念の年の思い出キルト:Quilted by Kuhahine Kamalau ca. 1910
ハレー彗星記念の年の思い出キルト:Quilted by Kuhahine Kamalau ca. 1910

3枚のキルトの隣りにはキルトのデザインを作るコンピューターが設置されています。下のデザインを好きなように組み合わせたら、上のスクリーンにパタパタと大きくデザインが描かれます。自分でデザインを作ることが難しいですが、このコンピューターだと簡単にできます。ちょっとトライしてみるのも楽しいと思います。

キルトのデザインを描けるコンピューターとスクリーン
キルトのデザインを描けるコンピューター
キルトのデザインを描けるコンピューターとスクリーン
キルトのデザインを描けるスクリーン

By アン

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期間限定ビショップ博物館の特別展示http://www.holoholo.world/kawaraban/wp-content/uploads/2017/06/255quilt.jpghttp://www.holoholo.world/kawaraban/wp-content/uploads/2017/06/255quilt-150x150.jpg藤原小百合アンキルトパラダイスデザイン,ハワイ,ビショップ博物館,意匠,模様ビショップ博物館は「フリア・アノ」という特別展示開催中! ホノルル、ビショップ博物館では、現在、特別展示である“Hulia ‘Ano : Inspired Patterns” 「フリア・アノ」が10月16日まで開催されています。 反復、複雑、力強さはハワイアンの芸術表現の代表的な特徴だそうで、カパ(樹皮布)に施された模様、イプ(ひょうたん)に描かれた絵、マットに編みこまれた模様、刺青などにはハワイアンの図柄が反映されています。「パターンの芸術」という視点から、ミュージアムの貴重な収蔵品と共に、それぞれの模様、パターンのインスピレーションの元となった自然界に見られる身近なものを展示。その模様や工芸品が生まれた経緯を知り、自然との暮らしに密着したハワイアンアートを感じることが出来る特別展示です。実際にパターン作りを体験できるコーナーもあり、トライしていただくと楽しいですよ。 「Pawehe」という幾何学模様と、これに自然(Ano) の植物などからのモチーフなどのインスピレーションを取り入れて作られているのものが、ハワイアンの伝統的な美しい図柄になっています。木の皮をなめして、幾何学模様を描いているカパ(タパ)が代表的なものです。このカパは、ビーターという型を使い作られていました。ハワイに宣教師が来てから、生地が伝えられましたが、それ以前はこのカパがハワイの生地代わりだったと言われています。 染料は植物から使われていました。 フェザーアートというのもハワイの伝統的工芸です。ハワイでは一番位の高いチーフや王だけが身にまとえるというフェザーで作られたケープやヘルメットがあります。鳥の羽は力のある人間の象徴でした。この特別展示にもフェザーアートの展示があります。今回の展示に貢献した5名のコンテンポラリーアーティストのプロフィールも紹介されています。 びっくりしたことに、私の古い知り合いのカヴィカ・ラムさんがフィーチャーされていました。嬉しくて何回もパネルを読んでしまいました。彼もアロハ航空のフライトアテンデントで、以前何回か一緒にお仕事しています。機内で時間のある時に、ギャレーの中で私はハワイアンキルト、彼はフェザーレイを作っていたのを覚えています(笑)。すでに亡くなってしまったアンティポレットが彼の師で、その時のフェザーアートに対するパッションは素晴らしいものでした。今回彼の大作が展示されています。ハワイ島のチーフからキャプテンクックが授与したケープが、昨年237年振りにハワイの地に戻って来ました。後でこのケープについてはお話しますが、このケープからインスピレーションを受け、新しく展示用のケープを作られたとのことです。 モア(チキン)、ネーネーハオレ(かも)のフェザー、バーラップ(黄麻布)、ひも、糸を使い作られたということです。素晴らしい作品でした。 先ほど237年振りにハワイに帰って来たという伝説のケープですが、やっと私も見ることが出来ました。こちらはビショップ博物館でドーセントをされ、私達と一緒にハワイ州観光局のキュレーターでもある浅沼さんから、ハワイアンにとってどれだけ大切なケープであるかと聞いていたので、とても感動しました。 「ahu ula」という鳥の羽のケープと「mahiole」という鳥の羽のヘルメットは、実は1778年にキャプテンクックがハワイ諸島を発見し、1779年にハワイ島を訪れた時に、当時のハワイ島の王であったKalani Opuuにより、プレゼントされたものです。キャプテンクックはその後、殺害されてしまいましたが、ケープとヘルメットはそのまま本国イギリスに持ち帰られました。その後、ニュージーランドの博物館に保管されていたそうですが、この度、ハワイの人の熱意でしばらくの間、ハワイ、ビショップ博物館に貸していただけることになったのです。2016年3月に237年振りに戻ったケープとヘルメットは、ハワイの人達にとっては神様のような存在なので、大切に保管されるということです。 そして最後に3枚展示してあるハワイアンキルトについてお話しましょう。 一枚目は「カパ・クイキ」と表時してありますが、こちらは木の皮のカパではなく、その昔は大きなベッドサイズのキルトのことを「カパ・クイキ」と呼んでいました。その当時は小さいキルトはなく、大きなキルトしか存在しませんでした。ブルーグリーン地にクリームのアップリケをのせた「ピカケとチューブローズ」。このキルト作品はハンナ・クウミニラニ・カミングスが1978年に作られたキルトです。キルトの前にはこの2つの植物の押し花が飾ってあり、この植物(花)からインスピレーションを得て、描かれたデザインということがわかります。伝統的なハワイアンキルトはエコーイングキルトという水の波紋のようなキルトがデザインのまわりに施されます。「Pua」というハワイ語の意味も記載してあります。一般的には花という意味がありますが、9つもの意味がある言葉です。 二枚目も「カパ・クイキ」ですが、「カイウラニの扇とフェザー」というデザインです。デザインはメリーアン・ケカウラ・パラウアレロ・ミュラー作。 このデザインのモチーフになったヤシの葉で作られた扇も飾ってあり、この扇のインスピレーションを受け、作られたデザインです。「Pe Ahi」というハワイ語は扇という意味もありますが、他の意味も書かれています。 また一枚目に比べ、キルティングの施し方が違います。一枚目はデザインを輪どるエコーイングキルトでしたが、こちらは斜め状にキルティングがしてあります。年代的にはこの斜めの幾何学模様のようなキルティングは年代が早いと言われています。 三枚目も「カパ・クイキ」です。「ハレー彗星記念の年の思い出」キルトという名前が付いています。クアヒネ・カマラウにより作られた1910年くらいの作品です。「ヘレ・レイ、ヘレ・レイ」というハワイ語は落ちるとか、広がると言った意味があります。展示されているネットのようなあやとりのようなひもからのインスピレーションもあったということでしょう。全体にエコーイングキルトが施されたクリーム地に紺の伝統的なキルトです。 3枚の古いキルトを見るだけで、私達キルターは幸せになります。是非10月16日までにこの3枚のキルトを実際に見て下さいね! 3枚のキルトの隣りにはキルトのデザインを作るコンピューターが設置されています。下のデザインを好きなように組み合わせたら、上のスクリーンにパタパタと大きくデザインが描かれます。自分でデザインを作ることが難しいですが、このコンピューターだと簡単にできます。ちょっとトライしてみるのも楽しいと思います。 By アン ☆電子ブックが発売になります!予約開始中です! https://www.amazon.co.jp/dp/B0721195V5/ref=zg_bs_2292799051_f_9?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=WZSDX1N0A2Y4W80K1H3D ☆インスタグラム始めました! https://www.instagram.com/annes_hawaiian_quilt ★facebook始めました! https://www.facebook.com/pages/Annes-Hawaiian-Quilt/681572441861121?hc_location=streamハワイの自然・文化・歴史、ライフスタイルを語る