アンティークパターンのキルトを地元の図書館に寄付。

アンのハワイアンキルトを2001年に立ち上げてから、丸18年が経ちました。その前からハワイのアンティたちにハワイアンキルトを習い、テクニックだけではなく、ハワイの伝統工芸であるハワイアンキルト、ハワイの歴史、ハワイの文化、ハワイ王国の歴史などを色々学んで来ました。
アンのハワイアンキルトでは、日本で学ぶことのできないディープなハワイの文化についてなどもたくさんシェアさせていただいています。
その一環で7年ほど前より、オアフ島の西側に位置する通称キルト図書館を訪れるようになりました。
今回はこの図書館へ寄付させていただいたキルトについてご紹介いたしましょう。

寄付させていただいたエンジェル・トランペット・キルト
寄付させていただいたエンジェル・トランペット・キルト

以前、ご紹介させていただいた124回キルトパラダイスにもありましたが、(http://www.pacificresorts.com/webkawaraban/quilt/140515/
ハワイアンキルトはハワイの伝統文化。私たちは伝統に重きをおくハワイアンキルトを作っています。2色の無地にこだわり、昔のハワイアンキルトと同じようにキルティングを施す。これはコンテンポラリーキルトではない、私たちが次の世の中に伝えていかないといけない伝統キルトだと思っています。キルトの原点に戻るというレッスンの一環として、昔からある古いハワイアンキルトのデザインをトレースし、作成してみるという試みをしています。昔のデザインは難しいものが多く、もともとハワイアンキルトはカパと呼ばれ、ベッドサイズキルトしか存在しませんでした。近年クッションサイズや小さい小物なども作られるようになりましたが、3m角もある大きなハワイアンキルトを作り、昔からの伝統ハワイアンキルトを身を以て感じてみることも必要であると私は考えています。
まずは2012年3月にこのパターンを図書館でトレースしました。

図書館でパターンをトレースしました
図書館でパターンをトレースしました

図書館でのハワイアンキルトパターンの歴史を少しご紹介しますね。
ハワイアンキルトのパターンは、代々祖先から引き続き伝えられたものでした。この図書館に多くのハワイのキルター達が、後世にハワイアンキルト存続を願い貴重なベッドサイズのパターンを寄付始めました。きっかけはヘレン・ギャスコンさんが自由にキルトのパターンを写せるようにとハワイアンキルトを広げる活動に努め、キルトパターンも集めました。これをライブラリーに寄付したことで10年間で200枚に、そして今では約500のパターンが保管されています。(中にはクッションや壁掛けなど小さめのも数点あります)
まずフォルダーの中から、作りたいデザインを選びます。パターンは1/8の大きさので、広げた全体図のデザインがありません。自力で想像力を働かせないといけません。ロイヤルキルトと呼ばれる、王冠、マイレ、扇、カヒリなどをモチーフにしたデザインも目立ちます。マカハやナナクリ、ワイアナエの名前が付いたハワイアンネームのデザインも多いです。1年に1枚も完成できない大きさのキルトですから、欲を出さずに1枚のデザインを丁寧にトレースしましょう。
この図書館では1960~1980年代くらいに、毎年一度ハワイアンキルト・フェスティバルという展示会が開催されていました。記録には何年続いたか詳しい事は残っていませんが、当時、ワイアナエ地域のハワイアンキルト熱の高さが、新聞記事などで残っています。もともと「ザ・マザーズ・クラブ」、後の「ナ・ワヒネ・ロカヒ・オ・ワイアナエ」とハワイ語の付いたグループでキルトをチクチクしていました。最初のショーは、このクラブ結成後3ヶ月しか経っていなかったため、ほぼクッションサイズのキルトで、30枚のベッドサイズのキルトの展示予定でしたが、7~8枚しか完成キルトはなく、残りは作りかけを展示したそうです。本棚の上からキルトをかけ展示しました。多い時には1日で500人の客が来たと言われます。

図書館で見られたキルトビーの様子
図書館で見られたキルトビーの様子

図書館のミーティングルームに「Huila Wai OMakaha」(マカハの水車)「ワイアナエの人たちへの愛の贈り物」というキルトがあります。アメリカ本土のキルターからの贈り物です。女性はハワイアンキルトが大好きで、ある時この図書館にパターンのトレースをしにきました。事前にワイアナエは治安が悪いかもしれないから気をつけるようにと注意されました。女性がトレースをしている時、4人の男の子達が近づいて来ました。思わずバッグをテーブルの下に入れましたが、男の子の1人が「何をしているの?」と尋ねた時、女性は今までに完成したキルトの写真を見せました。男の子達は素敵なキルトの写真にびっくり。今までハワイアンキルトを見た事がなかったのです。そして4人は女性を手伝いました。 女性は6ヶ月でキルトを完成させ、恩返しに小さい子供達にキルトを永続させてもらいたい気持ちとワイアナエの人への感謝で、完成キルトを寄贈したということです。

ワシントン州のエレノア・ラスリーさんが寄贈したマカハの水車キルト Quilted & Donated by Eleanore Lasley
ワシントン州のエレノア・ラスリーさんが寄贈したマカハの水車キルト Quilted & Donated by Eleanore Lasley

2012年にトレースしたエンジェルトランペットですが、それからすぐにカッティングに入りました。その際、レッスンに参加された方々にもお手伝いしていただき、しつけまで完成! そして日本に帰られました。この作業はかなり大変なので、たくさんのヘルプがあるとスムーズに段取りできます。

まずはデザインをトレースする会田さん
まずはデザインをトレースする会田さん
そしてカットし、大きな下地にアップリケ地をレイアウトするときは多くのヘルプが必要になります
そしてカットし、大きな下地にアップリケ地をレイアウトするときは多くのヘルプが必要になります
そして皆さんでしつけをしました
そして皆さんでしつけをしました

なのですが。。日本に帰られてから「あれれ?」ということになり、その次の年にもう一度、中心のデザインの部分をやり直しました。というのも本来のデザインとレイアウトが違ってしまっていたのです。これに気づくというのも素晴らしいですね!
そしてまたハワイで中心部分のしつけをやり直しをしました!

レイアウトはとても重要です
レイアウトはとても重要です
そして最終的にこのようになりました
そして最終的にこのようになりました

その後、お友達のキルターと一緒に作品を完成してくださいました。なかなかベッドカバーサイズのキルトに着手できないお友達と一緒にフレンドシップキルトにというアイディアは凄いです。8名で完成させ、まずは2013年の11月、私の本の撮影にカウアイ島まで(笑)。その後2014年のホノルルフェスティバルで展示、その後浅草ライオンビルでの展示、昨年は横浜みなとみらいでの展示もしてくださいました。

カウアイ島で撮影
カウアイ島で撮影
2014年ホノルルフェスティバル
2014年ホノルルフェスティバル
2014年浅草ライオンビルでの展示
2014年浅草ライオンビルでの展示
2017年横浜みなとみらいでの展示
2017年横浜みなとみらいでの展示

そして図書館に寄付する日、図書館の館長さんが色々なお客様をご招待してくださいました。マカハキルターズのアンティ、地区の議員の方々。。その中でハワイ州から証明書もいただく運びとなりました。キルター8名の名前も証明書には入っています。これを手にしたとき、本当に感動しました。日本からは代表で会田久子さん、タンダル真理さんが参加してくださいました。
その証明書の内容は、このキルトの作られた経過、キルトの寄付によるハワイと日本との交流の深さ、日本におけるハワイ文化の尊重と永続、そして次世代へのキルトによる多大な影響などが記されています。このような民間での文化交流はまだまだ続けたいですね。本当に素晴らしい寄付、ありがとうございました。
このキルトの作成者の方々のお名前は会田久子さん、山木佳子さん、細野さわさん、佐藤恵子さん、小笠原典子さん、吉見朋子さん、植野明美さん、タンダル真理さんです。お疲れ様でした。
今後ミーティングルームに飾ってくださる予定です。そしてウエストサイドストーリーズというローカル誌にも掲載してくださいました。ありがとうございました。

図書館で証明書をいただきました
図書館で証明書をいただきました
たくさんの方々がお集まりくださいました
たくさんの方々がお集まりくださいました
ローカル誌に掲載もしていただきました
ローカル誌に掲載もしていただきました

*注意*ハワイアンキルトの歴史を永続するためのトレースです。今後図書館でパターンをトレースする人は、それなりに心の準備をし、節度ある行為で、著作権を大切にしてください。パターンやキルト売買を商用にすることは法律で禁じられています。

By アン

☆5月東京、7月神戸レッスン開催決定!
http://www.anne-hawaiianquilt.com/ホーム/レッスン/2018年5月東京レッスン.aspx

☆インスタグラム・フォローしてください!
https://www.instagram.com/annes_hawaiian_quilt

☆電子ブックが発売!
https://www.amazon.co.jp/dp/B0721195V5/ref=zg_bs_2292799051_f_9?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=WZSDX1N0A2Y4W80K1H3D

★facebookも是非ご覧ください!
https://www.facebook.com/pages/Annes-Hawaiian-Quilt/681572441861121?hc_location=stream

ワイアナエ図書館のハワイアンキルトhttp://www.holoholo.world/kawaraban/wp-content/uploads/2018/05/quilt236.jpghttp://www.holoholo.world/kawaraban/wp-content/uploads/2018/05/quilt236-150x150.jpg藤原小百合アンキルトパラダイスデザイン,トレース,ハワイアンキルト,パターン,ワイアナエ図書館アンティークパターンのキルトを地元の図書館に寄付。 アンのハワイアンキルトを2001年に立ち上げてから、丸18年が経ちました。その前からハワイのアンティたちにハワイアンキルトを習い、テクニックだけではなく、ハワイの伝統工芸であるハワイアンキルト、ハワイの歴史、ハワイの文化、ハワイ王国の歴史などを色々学んで来ました。 アンのハワイアンキルトでは、日本で学ぶことのできないディープなハワイの文化についてなどもたくさんシェアさせていただいています。 その一環で7年ほど前より、オアフ島の西側に位置する通称キルト図書館を訪れるようになりました。 今回はこの図書館へ寄付させていただいたキルトについてご紹介いたしましょう。 以前、ご紹介させていただいた124回キルトパラダイスにもありましたが、(http://www.pacificresorts.com/webkawaraban/quilt/140515/) ハワイアンキルトはハワイの伝統文化。私たちは伝統に重きをおくハワイアンキルトを作っています。2色の無地にこだわり、昔のハワイアンキルトと同じようにキルティングを施す。これはコンテンポラリーキルトではない、私たちが次の世の中に伝えていかないといけない伝統キルトだと思っています。キルトの原点に戻るというレッスンの一環として、昔からある古いハワイアンキルトのデザインをトレースし、作成してみるという試みをしています。昔のデザインは難しいものが多く、もともとハワイアンキルトはカパと呼ばれ、ベッドサイズキルトしか存在しませんでした。近年クッションサイズや小さい小物なども作られるようになりましたが、3m角もある大きなハワイアンキルトを作り、昔からの伝統ハワイアンキルトを身を以て感じてみることも必要であると私は考えています。 まずは2012年3月にこのパターンを図書館でトレースしました。 図書館でのハワイアンキルトパターンの歴史を少しご紹介しますね。 ハワイアンキルトのパターンは、代々祖先から引き続き伝えられたものでした。この図書館に多くのハワイのキルター達が、後世にハワイアンキルト存続を願い貴重なベッドサイズのパターンを寄付始めました。きっかけはヘレン・ギャスコンさんが自由にキルトのパターンを写せるようにとハワイアンキルトを広げる活動に努め、キルトパターンも集めました。これをライブラリーに寄付したことで10年間で200枚に、そして今では約500のパターンが保管されています。(中にはクッションや壁掛けなど小さめのも数点あります) まずフォルダーの中から、作りたいデザインを選びます。パターンは1/8の大きさので、広げた全体図のデザインがありません。自力で想像力を働かせないといけません。ロイヤルキルトと呼ばれる、王冠、マイレ、扇、カヒリなどをモチーフにしたデザインも目立ちます。マカハやナナクリ、ワイアナエの名前が付いたハワイアンネームのデザインも多いです。1年に1枚も完成できない大きさのキルトですから、欲を出さずに1枚のデザインを丁寧にトレースしましょう。 この図書館では1960~1980年代くらいに、毎年一度ハワイアンキルト・フェスティバルという展示会が開催されていました。記録には何年続いたか詳しい事は残っていませんが、当時、ワイアナエ地域のハワイアンキルト熱の高さが、新聞記事などで残っています。もともと「ザ・マザーズ・クラブ」、後の「ナ・ワヒネ・ロカヒ・オ・ワイアナエ」とハワイ語の付いたグループでキルトをチクチクしていました。最初のショーは、このクラブ結成後3ヶ月しか経っていなかったため、ほぼクッションサイズのキルトで、30枚のベッドサイズのキルトの展示予定でしたが、7~8枚しか完成キルトはなく、残りは作りかけを展示したそうです。本棚の上からキルトをかけ展示しました。多い時には1日で500人の客が来たと言われます。 図書館のミーティングルームに「Huila Wai OMakaha」(マカハの水車)「ワイアナエの人たちへの愛の贈り物」というキルトがあります。アメリカ本土のキルターからの贈り物です。女性はハワイアンキルトが大好きで、ある時この図書館にパターンのトレースをしにきました。事前にワイアナエは治安が悪いかもしれないから気をつけるようにと注意されました。女性がトレースをしている時、4人の男の子達が近づいて来ました。思わずバッグをテーブルの下に入れましたが、男の子の1人が「何をしているの?」と尋ねた時、女性は今までに完成したキルトの写真を見せました。男の子達は素敵なキルトの写真にびっくり。今までハワイアンキルトを見た事がなかったのです。そして4人は女性を手伝いました。 女性は6ヶ月でキルトを完成させ、恩返しに小さい子供達にキルトを永続させてもらいたい気持ちとワイアナエの人への感謝で、完成キルトを寄贈したということです。 2012年にトレースしたエンジェルトランペットですが、それからすぐにカッティングに入りました。その際、レッスンに参加された方々にもお手伝いしていただき、しつけまで完成! そして日本に帰られました。この作業はかなり大変なので、たくさんのヘルプがあるとスムーズに段取りできます。 なのですが。。日本に帰られてから「あれれ?」ということになり、その次の年にもう一度、中心のデザインの部分をやり直しました。というのも本来のデザインとレイアウトが違ってしまっていたのです。これに気づくというのも素晴らしいですね! そしてまたハワイで中心部分のしつけをやり直しをしました! その後、お友達のキルターと一緒に作品を完成してくださいました。なかなかベッドカバーサイズのキルトに着手できないお友達と一緒にフレンドシップキルトにというアイディアは凄いです。8名で完成させ、まずは2013年の11月、私の本の撮影にカウアイ島まで(笑)。その後2014年のホノルルフェスティバルで展示、その後浅草ライオンビルでの展示、昨年は横浜みなとみらいでの展示もしてくださいました。 そして図書館に寄付する日、図書館の館長さんが色々なお客様をご招待してくださいました。マカハキルターズのアンティ、地区の議員の方々。。その中でハワイ州から証明書もいただく運びとなりました。キルター8名の名前も証明書には入っています。これを手にしたとき、本当に感動しました。日本からは代表で会田久子さん、タンダル真理さんが参加してくださいました。 その証明書の内容は、このキルトの作られた経過、キルトの寄付によるハワイと日本との交流の深さ、日本におけるハワイ文化の尊重と永続、そして次世代へのキルトによる多大な影響などが記されています。このような民間での文化交流はまだまだ続けたいですね。本当に素晴らしい寄付、ありがとうございました。 このキルトの作成者の方々のお名前は会田久子さん、山木佳子さん、細野さわさん、佐藤恵子さん、小笠原典子さん、吉見朋子さん、植野明美さん、タンダル真理さんです。お疲れ様でした。 今後ミーティングルームに飾ってくださる予定です。そしてウエストサイドストーリーズというローカル誌にも掲載してくださいました。ありがとうございました。 *注意*ハワイアンキルトの歴史を永続するためのトレースです。今後図書館でパターンをトレースする人は、それなりに心の準備をし、節度ある行為で、著作権を大切にしてください。パターンやキルト売買を商用にすることは法律で禁じられています。 By アン ☆5月東京、7月神戸レッスン開催決定! http://www.anne-hawaiianquilt.com/ホーム/レッスン/2018年5月東京レッスン.aspx ☆インスタグラム・フォローしてください! https://www.instagram.com/annes_hawaiian_quilt ☆電子ブックが発売! https://www.amazon.co.jp/dp/B0721195V5/ref=zg_bs_2292799051_f_9?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=WZSDX1N0A2Y4W80K1H3D ★facebookも是非ご覧ください! https://www.facebook.com/pages/Annes-Hawaiian-Quilt/681572441861121?hc_location=streamハワイの自然・文化・歴史、ライフスタイルを語る