あっという間に師走です。今年も、ハワイ日和を読んで下さり、ありがとうございました。さて、今年の初めに、ハワイにある神社やお寺をご紹介しましたので、クリスマスもある今月は、ハワイ島とマウイ島の教会をご紹介します。

<ハワイ島>

Star of The Sea Church

カラパナにある、スター・オブ・ザ・シー教会

実は「ハワイ教会めぐり」は2回目で、前回は12年も前のことでした。その間、ハワイは様々な変化がありましたが、一番大きく変わったのは、ハワイ島のプナ地区かもしれません。前回は、溶岩の流出で大きな被害があったプナ地区の、今はなかなか行けない場所をご紹介しましたが、スター・オブ・ザ・シー教会は、そのプナ地区にある教会です。この小さな教会はかつてカラパナ地区にありました。1990年にカラパナへ流出した溶岩によって、教会は焼失の危機となります。そこで、地元の人々は教会を大きなトラックに乗せ、溶岩の危険がない場所へと移動させました。この教会は、1920年代にベルギー人神父と地元住民が、手作りで建てたそうですが、人々の教会への思いが感じられるエピソードです。

スター・オブ・ザ・シー教会の鮮やかな内部

今年の春に、ハワイ島で始まった一連の火山活動も、終息宣言が出されました。プナ地区は現在も一部は立ち入り禁止になっていますが、カラパナ方面への道路封鎖は解除されています。さて、プナ地区の130号線をカラパナ方面へ南下。海の近く、ハイウェイから横道へ入ったところに、「海の星」という美しい名前を持つ、スター・オブ・ザ・シー教会はあります。外観は木造の小さな教会ですが、中へ入ると、壁や天井に描かれた鮮やかな絵に、きっと感嘆するでしょう。モロカイ島でハンセン氏病患者の救済に尽力し、聖人にもなったダミアン神父の肖像画のステンドグラスや、神父のモロカイ島での活動を描いた絵もあります。ダミアン神父は、カラパナでも布教活動を行っていたそうです。カラパナを訪れる時は、この教会を覗いてみるのですが、ほとんど誰にも会ったことがありません。いつも丁寧に手入れされていて、静かな所です。

ステンドグラスには、モロカイ島で尽力したダミアン神父とマザー・マリアンの肖像画

<マウイ島>

Wananalua Church

ハナのワナナルア教会

マウイ島の東側には、趣のある教会が多いように感じます。特に、ハナからキパフル、カウポ周辺には、小さいけれど、それぞれ特徴のある教会がいくつもあります。ハナにあるワナナルア教会もその一つです。石垣に囲まれた教会の敷地には、芝の上にヤシの木が並び、南国らしい雰囲気になっています。門から教会へのアプローチが、とてもいい感じです。ハナはハワイの中でも、ハワイアンの文化を強く感じる場所ですが、キリスト教の影響も同様に感じます。それは、このランドマーク的な教会と、丘の上に立つ十字架があるからかもしれません。この十字架は、ハナの地主であったポール・フェイガン氏のお気に入りだった場所に、記念碑として建てたのだそうです。

Palapala Ho’omau Church

キパフルのパラパラ・ホオマウ教会

さて、ハナから南へと下ってキパフルへ。現在はハレアカラ国立公園の一部である、キパフル公園を過ぎ、しばらくするとパラパラ・ホオマウ教会へ続く分かれ道があります。周囲は森で目印になるようなものはなく、とても分かりにくい場所です。細い小道を進むと、小さな教会が現れます。この教会を有名にしているのは、ここに大西洋単独無着陸飛行を初めて達成した、チャールズ・リンドバーグの墓があるからでしょう。リンドバーグは晩年、マウイ島を大変気に入って、キパフルに別荘を建てました。彼はマウイ島で最期を迎えることを希望し、この教会に埋葬されることになったそうです。教会の裏手にひっそりとリンドバーグの墓所があります。

Hui Aloha Church

カポホの絶景に立つ、フイ・アロハ教会

キパフルの先は、曲がりくねった狭い道が続きます。崖沿いのガードレールもない場所や、道路の整備が不十分な場所もあり、レンタカー会社の多くはこの辺りでの事故を保険適用外にしていたり、走行を禁止しているので注意してください。その細い道をドライブしていると、岬にポツリと建つ教会が見えてきます。カウポの荒涼とした景色に、白い壁の教会は明るいアクセントになっていて、心に残る風景です。この小さな教会は、19世紀半ばに建てられたフイ・アロハ教会です。教会へ続く小道はつい通りすぎてしまうことが多く、なかなかアクセスの難しい場所になっています。周辺で唯一の商店、カウポ・ゼネラルストアが目印になるかもしれませんが、遠くから眺めるだけでも、きれいな場所です。

St. Joseph Church

廃墟になった牧師館から覗く、セント・ジョセフ教会

カウポには、もう一つ古い教会、セント・ジョセフ教会があります。こちらはハイウェイ沿いなので、見つけやすいでしょう。セント・ジョセフ教会も19世紀半ばに建てられた教会です。この教会も、フイ・アロハ教会も長く荒廃していた建物が、近年になって修復されました。庭木や芝がよく手入れされているセント・ジョセフ教会の敷地内には、廃墟となった牧師館が石積みになって残っていて、古い建物が好きな私は眺めているだけでも、ついつい長居してしまいます。

クリスマス、そしてお正月ももうすぐです。みなさまも、よいお年をお迎えください。

ハワイ教会めぐりhttps://www.holoholo.world/kawaraban/wp-content/uploads/2018/12/hawaiibiyori243.jpghttps://www.holoholo.world/kawaraban/wp-content/uploads/2018/12/hawaiibiyori243-150x150.jpgNOPUハワイ日和カウポ,カラパナ,キパフル,スター・オブ・ザ・シー教会,セント・ジョセフ教会,ハナ,ハワイ島,パラパラ・ホオマウ教会,フイ・アロハ教会,マウイ島,ワナナルア教会,教会あっという間に師走です。今年も、ハワイ日和を読んで下さり、ありがとうございました。さて、今年の初めに、ハワイにある神社やお寺をご紹介しましたので、クリスマスもある今月は、ハワイ島とマウイ島の教会をご紹介します。 <ハワイ島> Star of The Sea Church 実は「ハワイ教会めぐり」は2回目で、前回は12年も前のことでした。その間、ハワイは様々な変化がありましたが、一番大きく変わったのは、ハワイ島のプナ地区かもしれません。前回は、溶岩の流出で大きな被害があったプナ地区の、今はなかなか行けない場所をご紹介しましたが、スター・オブ・ザ・シー教会は、そのプナ地区にある教会です。この小さな教会はかつてカラパナ地区にありました。1990年にカラパナへ流出した溶岩によって、教会は焼失の危機となります。そこで、地元の人々は教会を大きなトラックに乗せ、溶岩の危険がない場所へと移動させました。この教会は、1920年代にベルギー人神父と地元住民が、手作りで建てたそうですが、人々の教会への思いが感じられるエピソードです。 今年の春に、ハワイ島で始まった一連の火山活動も、終息宣言が出されました。プナ地区は現在も一部は立ち入り禁止になっていますが、カラパナ方面への道路封鎖は解除されています。さて、プナ地区の130号線をカラパナ方面へ南下。海の近く、ハイウェイから横道へ入ったところに、「海の星」という美しい名前を持つ、スター・オブ・ザ・シー教会はあります。外観は木造の小さな教会ですが、中へ入ると、壁や天井に描かれた鮮やかな絵に、きっと感嘆するでしょう。モロカイ島でハンセン氏病患者の救済に尽力し、聖人にもなったダミアン神父の肖像画のステンドグラスや、神父のモロカイ島での活動を描いた絵もあります。ダミアン神父は、カラパナでも布教活動を行っていたそうです。カラパナを訪れる時は、この教会を覗いてみるのですが、ほとんど誰にも会ったことがありません。いつも丁寧に手入れされていて、静かな所です。 <マウイ島> Wananalua Church マウイ島の東側には、趣のある教会が多いように感じます。特に、ハナからキパフル、カウポ周辺には、小さいけれど、それぞれ特徴のある教会がいくつもあります。ハナにあるワナナルア教会もその一つです。石垣に囲まれた教会の敷地には、芝の上にヤシの木が並び、南国らしい雰囲気になっています。門から教会へのアプローチが、とてもいい感じです。ハナはハワイの中でも、ハワイアンの文化を強く感じる場所ですが、キリスト教の影響も同様に感じます。それは、このランドマーク的な教会と、丘の上に立つ十字架があるからかもしれません。この十字架は、ハナの地主であったポール・フェイガン氏のお気に入りだった場所に、記念碑として建てたのだそうです。 Palapala Ho’omau Church さて、ハナから南へと下ってキパフルへ。現在はハレアカラ国立公園の一部である、キパフル公園を過ぎ、しばらくするとパラパラ・ホオマウ教会へ続く分かれ道があります。周囲は森で目印になるようなものはなく、とても分かりにくい場所です。細い小道を進むと、小さな教会が現れます。この教会を有名にしているのは、ここに大西洋単独無着陸飛行を初めて達成した、チャールズ・リンドバーグの墓があるからでしょう。リンドバーグは晩年、マウイ島を大変気に入って、キパフルに別荘を建てました。彼はマウイ島で最期を迎えることを希望し、この教会に埋葬されることになったそうです。教会の裏手にひっそりとリンドバーグの墓所があります。 Hui Aloha Church キパフルの先は、曲がりくねった狭い道が続きます。崖沿いのガードレールもない場所や、道路の整備が不十分な場所もあり、レンタカー会社の多くはこの辺りでの事故を保険適用外にしていたり、走行を禁止しているので注意してください。その細い道をドライブしていると、岬にポツリと建つ教会が見えてきます。カウポの荒涼とした景色に、白い壁の教会は明るいアクセントになっていて、心に残る風景です。この小さな教会は、19世紀半ばに建てられたフイ・アロハ教会です。教会へ続く小道はつい通りすぎてしまうことが多く、なかなかアクセスの難しい場所になっています。周辺で唯一の商店、カウポ・ゼネラルストアが目印になるかもしれませんが、遠くから眺めるだけでも、きれいな場所です。 St. Joseph Church カウポには、もう一つ古い教会、セント・ジョセフ教会があります。こちらはハイウェイ沿いなので、見つけやすいでしょう。セント・ジョセフ教会も19世紀半ばに建てられた教会です。この教会も、フイ・アロハ教会も長く荒廃していた建物が、近年になって修復されました。庭木や芝がよく手入れされているセント・ジョセフ教会の敷地内には、廃墟となった牧師館が石積みになって残っていて、古い建物が好きな私は眺めているだけでも、ついつい長居してしまいます。 クリスマス、そしてお正月ももうすぐです。みなさまも、よいお年をお迎えください。ハワイの自然・文化・歴史、ライフスタイルを語る