日ごとに、暖かくなってきました、もう春ですね。今年は、桜の開花も早いそうですが、早春の花々は、既に見頃です。散歩中に隣家の庭先や道ばたに、春の花を見つけることが多くなりました。というわけで、今月はハワイで見かける花々をご紹介します。きれいな花を見て、ちょっと一息つきましょう。

ハイビスカス
ハワイの花、と言えば、ハイビスカスを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。ハワイをイメージするイラストや写真にも、よく使われるハイビスカス。実際、ハワイでもよく見かける花ですが、その多くは園芸品種として作られたハイブリットで、ハワイ固有種のハイビスカスを見かけることは、ほとんどありません。固有種のハイビスカスは、牧畜による食害などにより、自生の数は激減し、絶滅の危機にあります。昨年末の「特集」で、近藤先生がハワイ州の花でもあるマオ・ハウ・ヘレを取り上げていらっしゃいましたが、私が見たマオ・ハウ・ヘレは、植物園などで特別に栽培されているものばかりです。

ハワイ州の花、マオ・ハウ・ヘレ
ハワイ州の花、マオ・ハウ・ヘレ

マオ・ハウ・ヘレによってハワイ州の花、という栄光の座から追いやられた、コキオ・ウラもハワイ固有のハイビスカスです。ハイブリットのハイビスカスに比べて、小さく赤い花が咲きます。コキオ・ウラの「ウラ」は、ハワイ語で「赤」という意味です。赤い小さな花は、可憐でかわいらしく、私はマオ・ハウ・ヘレよりも好きなんだけどなあ、と王座を追われたお姫様を見る気持ちになります。

かつてハワイ州の花だった、コキオ・ウラ
かつてハワイ州の花だった、コキオ・ウラ

似た名前のコキオ・ケオケオも、ハワイ固有種のハイビスカス。ケオはハワイ語で「白」。「白い白い」と強調される名前の通り、真っ白な花弁と赤く長い花柱が清楚で美しく、これもまた王女様の品格を持つ花です。これらの固有種も、自生しているものはほとんどありません。植物園だけでなく、植栽などでも時折見かけるので、ハワイでせひ探してみてください。黄色いマオ・ハウ・ヘレ、赤いコキオ・ウラ、白いコキオ・ケオケオ、どのハイビスカスがお好みですか?

固有種のハイビスカス、コキオ・ケオケオ
固有種のハイビスカス、コキオ・ケオケオ

ハウ
ハウも、ハイビスカスの仲間です。ハウは亜熱帯から熱帯地域に広く生育する植物で、ハワイでもよく見かけます。日本ではオオハマボウと呼ばれ、沖縄などの暖かい地域で見ることができるそうです。ハウが、数メートルの高さの大きな木になって、密集して生育している所を見ると、本当にハイビスカスの仲間かな、と思います。ハート形の葉がわさわさと茂っていて、ハウの茂みだけで、ちょっとしたジャングルです。このわさわさな感じと、海水に近い水辺でも育つ特性を利用して、防風林としても使われています。そう、ハウの茂みは水辺に多いイメージです。そしてハウの絡まりあった枝の辺りには、とても蚊が多い、という思い出もあります。

ハイビスカスの仲間、ハウ
ハイビスカスの仲間、ハウ

ハウは、とても可憐な花を咲かせます。ハウは、いわゆる一日花。朝に薄いクリーム色の蕾が花開き、次第に鮮やかな黄色の花に変わり、やがて花びらが濃いオレンジ色になった夕方に、花ごと地面に落ちてしまいます。ハワイアンは、ハウの短い花の命を人の一生に例えたそうです。ハウは、ハワイアンにとって重要な植物で、幹や枝をカヌーの材料や釣り具の浮きなどに使い、樹皮は繊維を糸として使うほか、薬としても用いました。また、ハウの枝を積み重ねた場所は「釣り禁止」の目印でもあります。これは、魚の産卵場所を保護するためでもあったそうです。

地面に落ちたハウの花、花びらがオレンジに変わっています
地面に落ちたハウの花、花びらがオレンジに変わっています

ジンジャー
ハワイのホテルやレストランで、大きな花瓶に生けられた見事なジンジャーは、目を引く存在です。ハワイでは、様々な種類のジンジャーを見かけますが、よく見かけるのは赤やピンクのジンジャーでしょう。大きな松明のようなトーチ・ジンジャーも、ハワイのホテルの庭に咲く花の定番。強く甘い匂いのイエロージンジャーやホワイトジンジャーは、レイの花にも人気です。これらのジンジャーは、様々な国々から、観賞用にハワイに持ち込まれたものですが、今ではハワイを代表する花になっています。

ひときわ目を引くトーチ・ジンジャー
ひときわ目を引くトーチ・ジンジャー

観賞用であったジンジャーの中には、ハワイの森に広がって有害植物になっているものもあります。カヒリ・ジンジャーもその一つです。カヒリとは、ハワイの儀式で使われる黄色や赤の羽で作られたポールのこと。たくさんの花を咲かせる姿は、カヒリのように立派に見えますが、ハワイの森で爆発的に広がってしまい、ハワイ固有植物の脅威になっています。

ハワイの森に広がる、カヒリ・ジンジャー
ハワイの森に広がる、カヒリ・ジンジャー

ハワイの人々に昔から有用な植物として、使われてきたジンジャーもあります。ポリネシア人によってハワイに運ばれたと言われるワイルド・ジンジャーは、シャンプー・ジンジャーとも呼ばれ、その名前の通りシャンプーに使ったジンジャーです。ジンジャーはハワイ語でアワプヒですが、ワイルド・ジンジャーを示すことが多いよう。そういえば、ハワイのシャンプーには「アワプヒ」という名前が付いたり、効能を示したりする製品も見かけますね。

花見に行こう!・その2https://www.holoholo.world/kawaraban/wp-content/uploads/2020/03/hawaiibiyori258.jpghttps://www.holoholo.world/kawaraban/wp-content/uploads/2020/03/hawaiibiyori258-150x150.jpgNOPUハワイ日和アワプヒ,カヒリ・ジンジャー,コキオ・ウラ,コキオ・ケオケオ,シャンプー・ジンジャー,ジンジャー,トーチ・ジンジャー,ハイビスカス,ハウ,マオ・ハウ・ヘレ,ワイルド・ジンジャー日ごとに、暖かくなってきました、もう春ですね。今年は、桜の開花も早いそうですが、早春の花々は、既に見頃です。散歩中に隣家の庭先や道ばたに、春の花を見つけることが多くなりました。というわけで、今月はハワイで見かける花々をご紹介します。きれいな花を見て、ちょっと一息つきましょう。 ハイビスカス ハワイの花、と言えば、ハイビスカスを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。ハワイをイメージするイラストや写真にも、よく使われるハイビスカス。実際、ハワイでもよく見かける花ですが、その多くは園芸品種として作られたハイブリットで、ハワイ固有種のハイビスカスを見かけることは、ほとんどありません。固有種のハイビスカスは、牧畜による食害などにより、自生の数は激減し、絶滅の危機にあります。昨年末の「特集」で、近藤先生がハワイ州の花でもあるマオ・ハウ・ヘレを取り上げていらっしゃいましたが、私が見たマオ・ハウ・ヘレは、植物園などで特別に栽培されているものばかりです。 マオ・ハウ・ヘレによってハワイ州の花、という栄光の座から追いやられた、コキオ・ウラもハワイ固有のハイビスカスです。ハイブリットのハイビスカスに比べて、小さく赤い花が咲きます。コキオ・ウラの「ウラ」は、ハワイ語で「赤」という意味です。赤い小さな花は、可憐でかわいらしく、私はマオ・ハウ・ヘレよりも好きなんだけどなあ、と王座を追われたお姫様を見る気持ちになります。 似た名前のコキオ・ケオケオも、ハワイ固有種のハイビスカス。ケオはハワイ語で「白」。「白い白い」と強調される名前の通り、真っ白な花弁と赤く長い花柱が清楚で美しく、これもまた王女様の品格を持つ花です。これらの固有種も、自生しているものはほとんどありません。植物園だけでなく、植栽などでも時折見かけるので、ハワイでせひ探してみてください。黄色いマオ・ハウ・ヘレ、赤いコキオ・ウラ、白いコキオ・ケオケオ、どのハイビスカスがお好みですか? ハウ ハウも、ハイビスカスの仲間です。ハウは亜熱帯から熱帯地域に広く生育する植物で、ハワイでもよく見かけます。日本ではオオハマボウと呼ばれ、沖縄などの暖かい地域で見ることができるそうです。ハウが、数メートルの高さの大きな木になって、密集して生育している所を見ると、本当にハイビスカスの仲間かな、と思います。ハート形の葉がわさわさと茂っていて、ハウの茂みだけで、ちょっとしたジャングルです。このわさわさな感じと、海水に近い水辺でも育つ特性を利用して、防風林としても使われています。そう、ハウの茂みは水辺に多いイメージです。そしてハウの絡まりあった枝の辺りには、とても蚊が多い、という思い出もあります。 ハウは、とても可憐な花を咲かせます。ハウは、いわゆる一日花。朝に薄いクリーム色の蕾が花開き、次第に鮮やかな黄色の花に変わり、やがて花びらが濃いオレンジ色になった夕方に、花ごと地面に落ちてしまいます。ハワイアンは、ハウの短い花の命を人の一生に例えたそうです。ハウは、ハワイアンにとって重要な植物で、幹や枝をカヌーの材料や釣り具の浮きなどに使い、樹皮は繊維を糸として使うほか、薬としても用いました。また、ハウの枝を積み重ねた場所は「釣り禁止」の目印でもあります。これは、魚の産卵場所を保護するためでもあったそうです。 ジンジャー ハワイのホテルやレストランで、大きな花瓶に生けられた見事なジンジャーは、目を引く存在です。ハワイでは、様々な種類のジンジャーを見かけますが、よく見かけるのは赤やピンクのジンジャーでしょう。大きな松明のようなトーチ・ジンジャーも、ハワイのホテルの庭に咲く花の定番。強く甘い匂いのイエロージンジャーやホワイトジンジャーは、レイの花にも人気です。これらのジンジャーは、様々な国々から、観賞用にハワイに持ち込まれたものですが、今ではハワイを代表する花になっています。 観賞用であったジンジャーの中には、ハワイの森に広がって有害植物になっているものもあります。カヒリ・ジンジャーもその一つです。カヒリとは、ハワイの儀式で使われる黄色や赤の羽で作られたポールのこと。たくさんの花を咲かせる姿は、カヒリのように立派に見えますが、ハワイの森で爆発的に広がってしまい、ハワイ固有植物の脅威になっています。 ハワイの人々に昔から有用な植物として、使われてきたジンジャーもあります。ポリネシア人によってハワイに運ばれたと言われるワイルド・ジンジャーは、シャンプー・ジンジャーとも呼ばれ、その名前の通りシャンプーに使ったジンジャーです。ジンジャーはハワイ語でアワプヒですが、ワイルド・ジンジャーを示すことが多いよう。そういえば、ハワイのシャンプーには「アワプヒ」という名前が付いたり、効能を示したりする製品も見かけますね。ハワイの自然・文化・歴史、ライフスタイルを語る