2018年に起きた、ハワイ島キラウエア火山の大規模な噴火活動によって、ハレマウマウ・クレーターの姿は大きく変わりました。ハレマウマウ・クレーターの下にあった溶岩が、地下へと沈み地下水と接触して大爆発を起こしたのが、2018年5月の出来事です。その後も、プナ地区での火山活動に伴う地震などにより、ハレマウマウ・クレーターは、丸いお皿の様な形状から、漏斗状の深く落ち込んだ火口になりました。2019年現在、ハワイ島の火山活動は収束していて、ハレマウマウも活動が活発になる兆候はないようです。以前のように、ハレマウマウ・クレーターで、赤く輝く溶岩を見ることができないのは、少し残念ですが、火山活動が落ち着いたことで、以前は行けなかったハレマウマウ・クレーターの南側へ歩いて行けるようになりました。

かつてのハレマウマウ ・クレーター。2007年にハレマウマウ ・トレイルより撮影
かつてのハレマウマウ ・クレーター。2007年にハレマウマウ ・トレイルより撮影

かつては、ハレマウマウ・クレーターを含むキラウエア・カルデラを、車で一周することができました。当時は、ハレマウマウ・クレーターのすぐ南側にある駐車場から、クレーターの縁まで歩いていくことができたものです。クレーター近くの展望台から眺めるハレマウマウは、それはもう大迫力でした。2008年の爆発以降、カルデラを周遊するクレーター・リム・ドライブの南西側が通行禁止になっています。更に2018年の爆発で、ジャガー・ミュージアムを含む、クレーター・リム・ドライブの北西部分も通行禁止になってしまいましたが、その代わりに南側の一部が、徒歩で通行できるようになりました。というわけで、さっそくクレーター・リム・ドライブを歩いてみました。

クレーター・リム・ドライブの徒歩通行箇所の入り口
クレーター・リム・ドライブの徒歩通行箇所の入り口

さて、クレーター・リム・ドライブとチェーン・オブ・クレーター・ロードの分岐点から西へ0.8マイル(約1.3km)、ケアナカコイ・クレーター展望台までが通行可能になった範囲です。車はチェーン・オブ・クレーター・ロードに一番近い、デバステーション・トレイルの駐車場に停めなくてはいけませんが、この道を歩きたい人は多く、それほど広くないこの駐車場は、混み合うことがあります。でも朝早い時間には、駐車場もトレイルも空いていて、気持ちよく歩くことができました。車が入れないように設置されたゲートを抜けて、ハレマウマウ・クレーターへトレッキングをスタートです!

道路には亀裂が入った場所も
道路には亀裂が入った場所も

ゲートからしばらくは、森の中を抜ける道を歩きます。かつては車が走っていた舗装路は、ほぼ平坦で歩きやすく、ベビーカーを押している人も見かけました。高く伸びたオヒア・レフアの梢からは、アパパネの鳴き声が聞こえ、のんびり散歩気分で歩くことができる道です。しばらく歩くと、道路にポールが設置されている場所に来ました。このポールの周辺では、地面に大きな亀裂が生じて、道路の破損が激しくなっています。大きく穴の空いた場所には、鉄板が渡してありました。道路の亀裂を過ぎれば、キラウエア・カルデラの縁まで、もうすぐです。

キラウエア・カルデラへの誘導路
キラウエア・カルデラへの誘導路

森を抜けると視界が開け、荒涼とした風景の中に出ます。火山の縁にいる、という実感が湧く景色です。道路からキラウエア・カルデラに向かう、誘導路ができていました。ロープで区切られた誘導路は、カルデラの縁まで行くことができますが、ハレマウマウ・クレーターの中心からは遠いため、火口の様子はよくわかりません。崩れた崖のような、ハレマウマウ ・クレーターの縁から、うっすら水蒸気が上がっている様子が見えます。以前は、あの辺りは平らなキラウエア・カルデラでしたが、2018年の火山活動によって、ハレマウマウは大崩落を起こしたため、クレーターが広がったようです。ハレマウマウ ・クレーターは以前に比べて、直径は倍、深さは5倍以上になったそうですが、以前の美しいクレーターの面影はなく、少し痛々しい感じもしました。

ハレマウマウ ・クレーターの縁が少し見えます
ハレマウマウ ・クレーターの縁が少し見えます

更に道路を歩いて、ケアナカコイ・クレーター展望台まで来ました。ケアナカコイも大きいクレーターですが、ハレマウマウに比べると、小さいという感じが否めません。ここから先のクレーター・リム・ドライブは、現在も通行禁止になっています。道路はハレマウマウ ・クレーターの崩落によって、この先でクレーター内に落ちてしまいました。このクレーター・リム・ドライブの終点から、道路を外れて、ハレマウマウ・クレーター側へと少し歩くことができます。

クレーター・リム・ドライブを歩くことができるのもここまで
クレーター・リム・ドライブを歩くことができるのもここまで

誘導路に沿って崖の縁まで歩くと、ハレマウマウ・クレーターが見えて来ました。かなり深くなった、クレーターの底はよく見えませんが、水蒸気がのぼっているようです。大きくなったハレマウマウ・クレーターは、峡谷のようにも見えます。今までハレマウマウ ・クレーターを間近に見ることができたジャガー・ミュージアムが無期限の閉鎖中なので、現在行くことができる、ハレマウマウに一番近い場所はここです。ハレマウマウは、爆発などなかったかのような、静かな姿でした。ハワイ島を長く悩ませていた噴煙がなくなった青空に、マウナ・ロアの長い裾野がくっきり見えました。

クレーター・リム・ドライブの終点から見たハレマウマウ ・クレーター。遠くにマウナ・ロアが見えます
クレーター・リム・ドライブの終点から見たハレマウマウ ・クレーター。遠くにマウナ・ロアが見えます
ハレマウマウを見よう!・その3<ハワイ島>https://www.holoholo.world/kawaraban/wp-content/uploads/2019/06/hawaiibiyori249.jpghttps://www.holoholo.world/kawaraban/wp-content/uploads/2019/06/hawaiibiyori249-150x150.jpgNOPUハワイ日和キラウエア火山,クレーター,クレーターリムドライブ,ケアナカコイクレーター展望台,チェーンオブクレーターロード,デバステーショントレイル,ハレマウマウ,ハワイ島,火口2018年に起きた、ハワイ島キラウエア火山の大規模な噴火活動によって、ハレマウマウ・クレーターの姿は大きく変わりました。ハレマウマウ・クレーターの下にあった溶岩が、地下へと沈み地下水と接触して大爆発を起こしたのが、2018年5月の出来事です。その後も、プナ地区での火山活動に伴う地震などにより、ハレマウマウ・クレーターは、丸いお皿の様な形状から、漏斗状の深く落ち込んだ火口になりました。2019年現在、ハワイ島の火山活動は収束していて、ハレマウマウも活動が活発になる兆候はないようです。以前のように、ハレマウマウ・クレーターで、赤く輝く溶岩を見ることができないのは、少し残念ですが、火山活動が落ち着いたことで、以前は行けなかったハレマウマウ・クレーターの南側へ歩いて行けるようになりました。 かつては、ハレマウマウ・クレーターを含むキラウエア・カルデラを、車で一周することができました。当時は、ハレマウマウ・クレーターのすぐ南側にある駐車場から、クレーターの縁まで歩いていくことができたものです。クレーター近くの展望台から眺めるハレマウマウは、それはもう大迫力でした。2008年の爆発以降、カルデラを周遊するクレーター・リム・ドライブの南西側が通行禁止になっています。更に2018年の爆発で、ジャガー・ミュージアムを含む、クレーター・リム・ドライブの北西部分も通行禁止になってしまいましたが、その代わりに南側の一部が、徒歩で通行できるようになりました。というわけで、さっそくクレーター・リム・ドライブを歩いてみました。 さて、クレーター・リム・ドライブとチェーン・オブ・クレーター・ロードの分岐点から西へ0.8マイル(約1.3km)、ケアナカコイ・クレーター展望台までが通行可能になった範囲です。車はチェーン・オブ・クレーター・ロードに一番近い、デバステーション・トレイルの駐車場に停めなくてはいけませんが、この道を歩きたい人は多く、それほど広くないこの駐車場は、混み合うことがあります。でも朝早い時間には、駐車場もトレイルも空いていて、気持ちよく歩くことができました。車が入れないように設置されたゲートを抜けて、ハレマウマウ・クレーターへトレッキングをスタートです! ゲートからしばらくは、森の中を抜ける道を歩きます。かつては車が走っていた舗装路は、ほぼ平坦で歩きやすく、ベビーカーを押している人も見かけました。高く伸びたオヒア・レフアの梢からは、アパパネの鳴き声が聞こえ、のんびり散歩気分で歩くことができる道です。しばらく歩くと、道路にポールが設置されている場所に来ました。このポールの周辺では、地面に大きな亀裂が生じて、道路の破損が激しくなっています。大きく穴の空いた場所には、鉄板が渡してありました。道路の亀裂を過ぎれば、キラウエア・カルデラの縁まで、もうすぐです。 森を抜けると視界が開け、荒涼とした風景の中に出ます。火山の縁にいる、という実感が湧く景色です。道路からキラウエア・カルデラに向かう、誘導路ができていました。ロープで区切られた誘導路は、カルデラの縁まで行くことができますが、ハレマウマウ・クレーターの中心からは遠いため、火口の様子はよくわかりません。崩れた崖のような、ハレマウマウ ・クレーターの縁から、うっすら水蒸気が上がっている様子が見えます。以前は、あの辺りは平らなキラウエア・カルデラでしたが、2018年の火山活動によって、ハレマウマウは大崩落を起こしたため、クレーターが広がったようです。ハレマウマウ ・クレーターは以前に比べて、直径は倍、深さは5倍以上になったそうですが、以前の美しいクレーターの面影はなく、少し痛々しい感じもしました。 更に道路を歩いて、ケアナカコイ・クレーター展望台まで来ました。ケアナカコイも大きいクレーターですが、ハレマウマウに比べると、小さいという感じが否めません。ここから先のクレーター・リム・ドライブは、現在も通行禁止になっています。道路はハレマウマウ ・クレーターの崩落によって、この先でクレーター内に落ちてしまいました。このクレーター・リム・ドライブの終点から、道路を外れて、ハレマウマウ・クレーター側へと少し歩くことができます。 誘導路に沿って崖の縁まで歩くと、ハレマウマウ・クレーターが見えて来ました。かなり深くなった、クレーターの底はよく見えませんが、水蒸気がのぼっているようです。大きくなったハレマウマウ・クレーターは、峡谷のようにも見えます。今までハレマウマウ ・クレーターを間近に見ることができたジャガー・ミュージアムが無期限の閉鎖中なので、現在行くことができる、ハレマウマウに一番近い場所はここです。ハレマウマウは、爆発などなかったかのような、静かな姿でした。ハワイ島を長く悩ませていた噴煙がなくなった青空に、マウナ・ロアの長い裾野がくっきり見えました。ハワイの自然・文化・歴史、ライフスタイルを語る