12月になりました。今年も師走の「ハワイ日和」は、いつもより更にのんびりとした話題にお付き合いくださいませ。

さて、ハワイには鉄道がありません。観光や保存を目的とした鉄道はありますが、これらの鉄道を利用して、移動したり品物を輸送するのは無理があるでしょう。でも、20世紀半ばくらいまでは、ハワイでも運輸システムとして鉄道が活躍していたのです。特に、サトウキビを港まで輸送するために、鉄道は重要な役割を果たしていました。しかし、サトウキビ産業の衰退や、道路が整備され、輸送手段が車へと変わると、鉄道は次々に廃線となったのです。

マウイ島で観光列車として活躍したサトウキビ列車。現在は休止中
マウイ島で観光列車として活躍したサトウキビ列車。現在は休止中

そういうわけで、ハワイのあちこちに、今も線路が残っています。古い建物好きの私は、これらの線路を見つけると、なんだか嬉しくなってしまうのです。もしかして、これが世に言う「廃線萌え」なのかな? 今回は「ハワイのこんなところに線路が!」という、とてもマニアックでゆるい内容です。

アフキニ桟橋近くにあった線路
アフキニ桟橋近くにあった線路

さて、私が初めてハワイで廃線を見つけたのは、カウアイ島のアフキニ桟橋へ向かう車中でした。アフキニ桟橋については、今年最初のハワイ日和「空港へ行こう!」でもご紹介しましたが、リフェ空港のすぐ近くにある桟橋です。アフキニ桟橋は、リフェ空港のターミナルとは反対側、ちょっと寂しい場所にあります。この桟橋へ向かう道の途中を、線路が斜めに横切っていたのでした。でした、と言うのは、どうやら道路が補修されたときに、線路はなくなってしまったようなのです、うーん残念。

アフキニ桟橋は、ナヴィリナヴィリ港が開港されるまで、カウアイ島の重要な港でした。アフキニ桟橋からリフェ、そしてリフェからカパア、ケアリアを通ってアナホラまでアフキニ・ターミナル鉄道が運行していたそうです。カウアイ島にはコロアからマカヴェリを運行していたカウアイ鉄道という路線もありましたが、カウアイ鉄道は1947年、アフキニ鉄道も1959年に廃止されています。アフキニ鉄道の線路を、他にも見つけることができました。

リフェの製糖工場跡近くにある線路
リフェの製糖工場跡近くにある線路

リフェのメインストリート、ライス・ストリートからククイ・グローブ・ショッピングセンターへと抜ける道は、細くて少しクネクネしていますが、地元の人がよく通る道です。この道沿いにある、もう動いていない製糖工場が気になっていました。古い建物好きが高じて、古い工場にも心惹かれるんですね、もしかすると「工場萌え」なの?! それはともかく、この製糖工場の道路を挟んだ向かい側に、線路が残っています。ハワイの鉄道は、製糖工場と港を結ぶ運輸システムだったことが、よく分かりますね。

カパアに残る線路
カパアに残る線路

カパアのカントリー・キッチンの近く、小さな川にかかる橋の上にも、線路が残っているのをみつけました。道路用の橋のすぐ隣りに、線路が敷かれた橋が残っています。線路の長さは、ほんの数メートル、橋の長さだけです。ハワイに残る線路のほとんどは、私有地にあるようなので、こんな近くで見ることができる線路は貴重かも。道路のすぐ隣りに、汽車が走っていた時代があったのだなあ。

ハナの桟橋の上にある線路
ハナの桟橋の上にある線路

カウアイ島のキロハナ・プランテーションにも、観光用の列車が走っていますが、マウイ島はカアナパリとラハイナの間を運行するサトウキビ列車は有名ですね。マウイ島には現役の製糖工場もあり、ハレアカラの麓にはサトウキビ畑が広がっています。そのマウイで私が見つけた線路は、サトウキビ列車が走る西マウイでも、製糖工場のあるプウネネでもなく、ハナでした。線路は、ハナ湾にある桟橋の上にあります。ここからサトウキビを船で運んだのでしょうね。ハワイに鉄道があった名残は、どんどん無くなっていますが、時間が止まったようなハナには、線路が残っていました。

ハマクア・コーストの深い谷に架かる(道路用に再建された)橋
ハマクア・コーストの深い谷に架かる(道路用に再建された)橋

かつて、ハワイ島のヒロを中心として南北に延びた鉄道が、物資の輸送だけでなく、人々の足としても活躍していました。南はマウンテン・ビューの先にまで鉄道は延び、ボルケーノ観光にも利用されたそうです。北へ向かう鉄道は、いくつもある深い谷によって、建設が困難を極めましたが、完成した鉄道は、サトウキビを運ぶ以外に、通学やハマクア・コーストの景観を楽しむ観光客にも利用されました。戦時中も使われた鉄道ですが、1946年の津波による被害が大きく、廃止される事になったのです。谷に架けられた鉄道橋は、道路の橋として利用されたものもあったそうです。

ハマクア・コーストに残っていた線路
ハマクア・コーストに残っていた線路

さて、ヒロの周辺にはオールド・レイルロード・ウェイという名前の道があります。かつて鉄道が走っていた道ですね。ハマクア・コーストで、偶然その道を見つけたことがあります。近くには廃業した製糖工場があり、海沿いの崖に線路が残っていました。今はこの辺りは、宅地になってしまい、入ることができません。プラットホームのような階段もありましたが、もうなくなってしまっているかな。ハマクア・コーストにある小さな町、ラウパホエホエには、鉄道博物館があり、ハワイ島に鉄道があった頃の様子をうかがえるので、鉄道ファンはぜひ行ってみてください。

線路を探そう!https://www.holoholo.world/kawaraban/wp-content/uploads/2015/12/151217e.jpghttps://www.holoholo.world/kawaraban/wp-content/uploads/2015/12/151217e-150x150.jpgNOPUハワイ日和カウアイ,サトウキビ列車,ハワイ,ハワイ島,マウイ,廃線,線路,鉄道12月になりました。今年も師走の「ハワイ日和」は、いつもより更にのんびりとした話題にお付き合いくださいませ。 さて、ハワイには鉄道がありません。観光や保存を目的とした鉄道はありますが、これらの鉄道を利用して、移動したり品物を輸送するのは無理があるでしょう。でも、20世紀半ばくらいまでは、ハワイでも運輸システムとして鉄道が活躍していたのです。特に、サトウキビを港まで輸送するために、鉄道は重要な役割を果たしていました。しかし、サトウキビ産業の衰退や、道路が整備され、輸送手段が車へと変わると、鉄道は次々に廃線となったのです。 そういうわけで、ハワイのあちこちに、今も線路が残っています。古い建物好きの私は、これらの線路を見つけると、なんだか嬉しくなってしまうのです。もしかして、これが世に言う「廃線萌え」なのかな? 今回は「ハワイのこんなところに線路が!」という、とてもマニアックでゆるい内容です。 さて、私が初めてハワイで廃線を見つけたのは、カウアイ島のアフキニ桟橋へ向かう車中でした。アフキニ桟橋については、今年最初のハワイ日和「空港へ行こう!」でもご紹介しましたが、リフェ空港のすぐ近くにある桟橋です。アフキニ桟橋は、リフェ空港のターミナルとは反対側、ちょっと寂しい場所にあります。この桟橋へ向かう道の途中を、線路が斜めに横切っていたのでした。でした、と言うのは、どうやら道路が補修されたときに、線路はなくなってしまったようなのです、うーん残念。 アフキニ桟橋は、ナヴィリナヴィリ港が開港されるまで、カウアイ島の重要な港でした。アフキニ桟橋からリフェ、そしてリフェからカパア、ケアリアを通ってアナホラまでアフキニ・ターミナル鉄道が運行していたそうです。カウアイ島にはコロアからマカヴェリを運行していたカウアイ鉄道という路線もありましたが、カウアイ鉄道は1947年、アフキニ鉄道も1959年に廃止されています。アフキニ鉄道の線路を、他にも見つけることができました。 リフェのメインストリート、ライス・ストリートからククイ・グローブ・ショッピングセンターへと抜ける道は、細くて少しクネクネしていますが、地元の人がよく通る道です。この道沿いにある、もう動いていない製糖工場が気になっていました。古い建物好きが高じて、古い工場にも心惹かれるんですね、もしかすると「工場萌え」なの?! それはともかく、この製糖工場の道路を挟んだ向かい側に、線路が残っています。ハワイの鉄道は、製糖工場と港を結ぶ運輸システムだったことが、よく分かりますね。 カパアのカントリー・キッチンの近く、小さな川にかかる橋の上にも、線路が残っているのをみつけました。道路用の橋のすぐ隣りに、線路が敷かれた橋が残っています。線路の長さは、ほんの数メートル、橋の長さだけです。ハワイに残る線路のほとんどは、私有地にあるようなので、こんな近くで見ることができる線路は貴重かも。道路のすぐ隣りに、汽車が走っていた時代があったのだなあ。 カウアイ島のキロハナ・プランテーションにも、観光用の列車が走っていますが、マウイ島はカアナパリとラハイナの間を運行するサトウキビ列車は有名ですね。マウイ島には現役の製糖工場もあり、ハレアカラの麓にはサトウキビ畑が広がっています。そのマウイで私が見つけた線路は、サトウキビ列車が走る西マウイでも、製糖工場のあるプウネネでもなく、ハナでした。線路は、ハナ湾にある桟橋の上にあります。ここからサトウキビを船で運んだのでしょうね。ハワイに鉄道があった名残は、どんどん無くなっていますが、時間が止まったようなハナには、線路が残っていました。 かつて、ハワイ島のヒロを中心として南北に延びた鉄道が、物資の輸送だけでなく、人々の足としても活躍していました。南はマウンテン・ビューの先にまで鉄道は延び、ボルケーノ観光にも利用されたそうです。北へ向かう鉄道は、いくつもある深い谷によって、建設が困難を極めましたが、完成した鉄道は、サトウキビを運ぶ以外に、通学やハマクア・コーストの景観を楽しむ観光客にも利用されました。戦時中も使われた鉄道ですが、1946年の津波による被害が大きく、廃止される事になったのです。谷に架けられた鉄道橋は、道路の橋として利用されたものもあったそうです。 さて、ヒロの周辺にはオールド・レイルロード・ウェイという名前の道があります。かつて鉄道が走っていた道ですね。ハマクア・コーストで、偶然その道を見つけたことがあります。近くには廃業した製糖工場があり、海沿いの崖に線路が残っていました。今はこの辺りは、宅地になってしまい、入ることができません。プラットホームのような階段もありましたが、もうなくなってしまっているかな。ハマクア・コーストにある小さな町、ラウパホエホエには、鉄道博物館があり、ハワイ島に鉄道があった頃の様子をうかがえるので、鉄道ファンはぜひ行ってみてください。ハワイの自然・文化・歴史、ライフスタイルを語る