ハワイと言えば島や町の名前よりも先にワイキキを思い浮かべる人は多いでしょう。なかでもワイキキ・ビーチの知名度は群を抜いています。事実、観光客の7割ほどがこのビーチを訪れます。リピーターであれば、ワイキキ・ビーチとは、デューク・カハナモク像やワイキキ警察の辺りを指すと考えるのではないでしょうか。実は、ワイキキ・ビーチとは、単にワイキキ地区にあるいくつかのビーチの総称にすぎません。詳しく言うなら、ヒルトン・ハワイアン・ビレッジからカピオラニ・パーク辺りまでです。
※下で紹介するクヒオ・ビーチ、あるいは西隣のグレイズ・ビーチと合わせた一帯をワイキキ・ビーチと呼ぶ場合もあります。

 

ワイキキがまだ観光地ではなかった昔のこと。ここにはすでにビーチはありましたが、小さくて狭く、背後には湿地帯が迫っていました。ハワイ語で「Wai」は「水」、「kīkī」は「水の湧き出るところ」という意味があるように、ワイキキは、タロイモ水田と魚の養殖池が広がる荒野だったのです。当時のワイキキ湿地は蚊が発生したり、汚水がたまる不衛生なイメージが強かったのですが、立地は良いので、当初から有効に活用する方法が考えられました。しかし一帯は王家の土地であって、勝手な開発は行えませんでした。

しかし20世紀を迎えると、経済的な覇権を握った白人たちに土地が渡り、間もなくリゾート開発が始まりました。豊かな水があるという点で、ワイキキはタロイモや米を作る水田には適していたものの、リゾート地としては不向きだったからです。1922年、ワイキキの山側の土が掘り起こされ、アラワイ運河が出現したのでした。地下水を運河に導くとともに、掘り出した土で残りの湿地帯を埋めたのです。

この運河ができたことで南側の土地の干拓が進み、今日のカラーカウア・アベニューを中心とした街並みが出現したのです。しかしその頃はまだローカルなビーチが点々とあるだけで、今のように長大なビーチはありませんでした。ワイキキ・ビーチとは、ワイキキにあるいくつかのビーチの総称として用いられていたのです。

やがてワイキキ地区の開発が進むと、海沿いのホテルはこぞって海岸を整備し、次々に新しいビーチが出現しました。それらのビーチを西側から順に紹介すると、デューク・カハナモク・ビーチ(1)、フォート・デ・ルッシー・ビーチ(2)、グレイズ・ビーチ(3)、クヒオ・ビーチ(通称ワイキキ・ビーチを含む)(4)、カピオラニ・ビーチ(5)、クィーンズサーフ・ビーチ(6)、サンスーシ・ビーチ(カイマナ・ビーチ)(7)と続きます。ワイキキ・ビーチとはこの7つのビーチの総称です。

(1)は、ヒルトン・ハワイアン・ビレッジ周辺のビーチです。名物の花火を楽しむならここが一番。遠くのダイヤモンドも手前の建物にじゃまされずに眺められます。
(2)は、ワイキキのビーチのなかでは比較的人が少なく、手前の芝生も広いのでのんびりできるところです。サンセットを楽しむのであればここがお勧めです。
(3)は、ハレクラニからアウトリガー・リーフまでを指します。伝統社会ではここをカヴェヘヴェヘと呼び、海底に湧き出す冷水で病を浄めたという聖地です。いちばん人が多いところなので、賑やかなところが好きな人はここが良いでしょう。

(4)は、グレイズ・ビーチと並んで人気の高いビーチです。初めてハワイを訪れた人はたいていここを目指します。交番やデューク・カハナモク像など、目印があるので迷子にもなりません。
(5)は、背後にカピオラニ公園が広がり、クヒオ・ビーチからも少し離れているので静かなイメージがあるかもしれませんが、いつも音楽が鳴り渡っていることと、夜はビーチでイベントが開かれるので、意外に1日賑やかです。

(6)は、地元の人の割合が少し増えるせいか、ジョギングや犬の散歩、家族でのバーベキューやヨガなど、ハワイの日常を感じたい人にお勧めのビーチです。
(7)は、メモリアル・プールとカイマナ・ビーチ・ホテルがある辺りです。ワイキキの中心からはもっとも遠いので、ここまで来るとかなり静かです。運が良ければひなたぼっこをしているハワイモンクアザラシに会えるかもしれません。

ワイキキ・ビーチは以上のビーチで構成されます。これらのビーチから西へ足を伸ばせばアラモアナ・ビーチやマジック・ビーチがあり、東へ足を伸ばせばダイヤモンドヘッド・ビーチがあります。いずれもローカルの人たちの方が多い場所なので、観光ではないハワイを味わいたい人にお勧めです。

※写真はいずれも「ワイキキのビーチ」です。本文と写真は連動していませんし場所は順不同です。説明は付けませんので、いくつわかるか試してください。複数アップしたビーチもあります。

ワイキキ・ビーチを楽しむhttps://www.holoholo.world/kawaraban/wp-content/uploads/2019/03/MG_7449.jpghttps://www.holoholo.world/kawaraban/wp-content/uploads/2019/03/MG_7449-150x150.jpg近藤純夫特集アラワイ運河,カイマナ・ビーチ,カピオラニ・ビーチ,クィーンズ・サーフ・ビーチ,クヒオ・ビーチ,グレイズ・ビーチ,サンスーシ・ビーチ,デューク・カハナモク・ビーチ,フォート・デ・ルッシー・ビーチ,ホノルル,ワイキキハワイと言えば島や町の名前よりも先にワイキキを思い浮かべる人は多いでしょう。なかでもワイキキ・ビーチの知名度は群を抜いています。事実、観光客の7割ほどがこのビーチを訪れます。リピーターであれば、ワイキキ・ビーチとは、デューク・カハナモク像やワイキキ警察の辺りを指すと考えるのではないでしょうか。実は、ワイキキ・ビーチとは、単にワイキキ地区にあるいくつかのビーチの総称にすぎません。詳しく言うなら、ヒルトン・ハワイアン・ビレッジからカピオラニ・パーク辺りまでです。 ※下で紹介するクヒオ・ビーチ、あるいは西隣のグレイズ・ビーチと合わせた一帯をワイキキ・ビーチと呼ぶ場合もあります。   ワイキキがまだ観光地ではなかった昔のこと。ここにはすでにビーチはありましたが、小さくて狭く、背後には湿地帯が迫っていました。ハワイ語で「Wai」は「水」、「kīkī」は「水の湧き出るところ」という意味があるように、ワイキキは、タロイモ水田と魚の養殖池が広がる荒野だったのです。当時のワイキキ湿地は蚊が発生したり、汚水がたまる不衛生なイメージが強かったのですが、立地は良いので、当初から有効に活用する方法が考えられました。しかし一帯は王家の土地であって、勝手な開発は行えませんでした。 しかし20世紀を迎えると、経済的な覇権を握った白人たちに土地が渡り、間もなくリゾート開発が始まりました。豊かな水があるという点で、ワイキキはタロイモや米を作る水田には適していたものの、リゾート地としては不向きだったからです。1922年、ワイキキの山側の土が掘り起こされ、アラワイ運河が出現したのでした。地下水を運河に導くとともに、掘り出した土で残りの湿地帯を埋めたのです。 この運河ができたことで南側の土地の干拓が進み、今日のカラーカウア・アベニューを中心とした街並みが出現したのです。しかしその頃はまだローカルなビーチが点々とあるだけで、今のように長大なビーチはありませんでした。ワイキキ・ビーチとは、ワイキキにあるいくつかのビーチの総称として用いられていたのです。 やがてワイキキ地区の開発が進むと、海沿いのホテルはこぞって海岸を整備し、次々に新しいビーチが出現しました。それらのビーチを西側から順に紹介すると、デューク・カハナモク・ビーチ(1)、フォート・デ・ルッシー・ビーチ(2)、グレイズ・ビーチ(3)、クヒオ・ビーチ(通称ワイキキ・ビーチを含む)(4)、カピオラニ・ビーチ(5)、クィーンズサーフ・ビーチ(6)、サンスーシ・ビーチ(カイマナ・ビーチ)(7)と続きます。ワイキキ・ビーチとはこの7つのビーチの総称です。 (1)は、ヒルトン・ハワイアン・ビレッジ周辺のビーチです。名物の花火を楽しむならここが一番。遠くのダイヤモンドも手前の建物にじゃまされずに眺められます。 (2)は、ワイキキのビーチのなかでは比較的人が少なく、手前の芝生も広いのでのんびりできるところです。サンセットを楽しむのであればここがお勧めです。 (3)は、ハレクラニからアウトリガー・リーフまでを指します。伝統社会ではここをカヴェヘヴェヘと呼び、海底に湧き出す冷水で病を浄めたという聖地です。いちばん人が多いところなので、賑やかなところが好きな人はここが良いでしょう。 (4)は、グレイズ・ビーチと並んで人気の高いビーチです。初めてハワイを訪れた人はたいていここを目指します。交番やデューク・カハナモク像など、目印があるので迷子にもなりません。 (5)は、背後にカピオラニ公園が広がり、クヒオ・ビーチからも少し離れているので静かなイメージがあるかもしれませんが、いつも音楽が鳴り渡っていることと、夜はビーチでイベントが開かれるので、意外に1日賑やかです。 (6)は、地元の人の割合が少し増えるせいか、ジョギングや犬の散歩、家族でのバーベキューやヨガなど、ハワイの日常を感じたい人にお勧めのビーチです。 (7)は、メモリアル・プールとカイマナ・ビーチ・ホテルがある辺りです。ワイキキの中心からはもっとも遠いので、ここまで来るとかなり静かです。運が良ければひなたぼっこをしているハワイモンクアザラシに会えるかもしれません。 ワイキキ・ビーチは以上のビーチで構成されます。これらのビーチから西へ足を伸ばせばアラモアナ・ビーチやマジック・ビーチがあり、東へ足を伸ばせばダイヤモンドヘッド・ビーチがあります。いずれもローカルの人たちの方が多い場所なので、観光ではないハワイを味わいたい人にお勧めです。 ※写真はいずれも「ワイキキのビーチ」です。本文と写真は連動していませんし場所は順不同です。説明は付けませんので、いくつわかるか試してください。複数アップしたビーチもあります。ハワイの自然・文化・歴史、ライフスタイルを語る